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連載 「症例を俯瞰する総合診療医の眼」 「人気の診療科紹介」 「注目の新薬」.

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2色刷のビジュアルな誌面.

2016年 Vol.104 No.9 2016-09-06

カテーテルを使った最新の治療

定価:本体2,500円+税

冊 

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掲載論文

focal point――特集のねらい /今井 靖
◆心臓 カテーテル治療の今,そして未来
冠動脈インターベンション /緒方信彦
カテーテルアブレーション /堀内大輔,他
心構造疾患(SHD)に対するカテーテルインターベンション /林田健太郎
カテーテルを用いた循環補助 /猪又孝元
大動脈瘤に対するステントグラフト手術 /蝶野喜彦,他
◆脳血管に挑む
脳動脈瘤・脳動静脈奇形/脳動静脈瘻に対するカテーテル治療 /髙木俊範,他
頸動脈狭窄症に対する血管内治療 /小林英一
急性脳動脈閉塞に対する再灌流療法 /山上 宏
◆様々な疾患に対するカテーテル治療を知る
肝悪性腫瘍に対する経カテーテル的IVR /東原大樹,他
動脈性出血病変へのIVR /佐藤守男,他
閉塞性動脈硬化症・急性動脈閉塞に対するカテーテル治療 /山本桂三
肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症に対するカテーテル治療 /山田典一
腎動脈狭窄・難治性高血圧に対するカテーテル治療 /池本智一
門脈圧亢進症に対するカテーテル治療 /石川 剛,他
◆連載
◎症例を俯瞰する総合診療医の眼
筆記試験中に突然の胸痛と呼吸苦をきたした15歳女性 /関島 梓,他
◎人気の診療科紹介
富永病院神経内科 /竹島多賀夫
◎注目の新薬
ザイヤフレックス®注射用〔注射用コラゲナーゼ(クロストリジウム ヒストリチクム)〕 /藤原浩芳
◆臨床例
肺多形癌に伴う難治性の癌性疼痛に対して超大量にオピオイドを必要とした一例 /濱川正光

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ねらい

 カテーテル治療と一言で言っても,それぞれの先生が思い浮かべる手技は大きく異なるのではないでしょうか.放射線専門医が行うIVR,脳神経医が行う脳血管インターベンション,循環器医が行う冠動脈,不整脈,大動脈弁狭窄へのカテーテル治療など実に多彩なカテーテル手技が医療現場で活用され,また長足の進歩を遂げています.各専門分野のカテーテルに関する優れたテキストはたくさんありますが,様々なカテーテル手技を一冊で概観できるレビューはほとんどありません.そのため今回,心臓・脳・末梢血管系と三つに分け,それぞれのトップランナーの先生方に分かりやすい解説をお願いしました.
 循環器領域では冠動脈インターベンション,様々な不整脈に対するカテーテルアブレーションが盛んに実施されており,それぞれ約年間20万件,5万件の実施があります.循環動態が不安定な場合のカテーテルによる循環補助として大動脈内バルーンパンピング(IABP),経皮的心肺補助(PCPS)がよく知られるところですが,新たな手法も開発されてきました.また最近特に注目される手技として,大動脈疾患へのステントグラフト,structure heart diseaseへのカテーテル治療を取り上げました.これらは従来の外科手術に置き換わる,あるいは補完する手技であり,今後さらなる普及が進むものと思います.
 脳血管においては,脳梗塞急性期に対するカテーテル治療,血栓溶解療法が注目されており,このさらなる普及がわが国の多い脳梗塞患者の予後,QOL改善に今後大いに寄与することが期待されます.脳動脈瘤も従来クリッピング法が唯一の治療選択肢でしたが,カテーテル治療もオプションに加わりました.頸動脈狭窄も外科的内膜剝離術以外にステント治療も盛んに行われています.
 心臓・脳以外の領域においても,おもに放射線専門医の先生が実施される悪性腫瘍,動脈出血性病変へのinterventional radiologyも目覚ましい進歩があります.悪性腫瘍のなかでも特に肝腫瘍は最も盛んに治療が行われますが,それを中心に解説をいただいており,動脈性出血については救急処置として多くの命がこの手法で救われています.門脈圧亢進症においては,食道・胃静脈瘤は生命を脅かす問題ですが,カテーテル治療もその戦略の一つとして活用されています.肺動脈血栓塞栓症,深部静脈血栓症は直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)を含めた抗凝固療法が基本ですが,血行動態が不安定あるいは破綻した場合の血栓吸引・破砕,下大静脈フィルター留置が必要なこともあります.末梢動脈の慢性閉塞・狭窄,あるいは急性閉塞について外科的血行再建,血栓除去の他に,カテーテル治療も考慮すべきです.腎動脈も筋線維異形成や動脈硬化による狭窄病変に対するカテーテル治療がよく知られるところですが,腎動脈を介して血管周囲の神経を高周波通電により修飾する腎デナベーションの降圧治療の可能性が現在進行中の臨床試験で明らかにされようとしています.
 このようにカテーテルに関する話題は尽きませんが,低侵襲かつ高成績に治療できるカテーテル技術の普及には,専門・専門外を問わず臨床医が日常診療から対象疾患を発見し,しかるべき治療へと導くことが鍵となります.本特集を先生方の明日からの診療にご活用いただければ幸甚に存じます.

自治医科大学内科学講座循環器内科学部門
今井 靖

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