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小児診療必携 保険診療・社会保障テキスト診断と治療社 | 書籍詳細:小児診療必携 保険診療・社会保障テキスト
―子どもの医療に携わるすべてのスタッフのために―

日本小児科学会社会保険委員会 編集 

 A5判  216頁 2018年05月02日発行

ISBN9784787823380

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定価:本体3,000円+税
  

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本書は日本小児科学会社会保険委員会編による、診療報酬をはじめとする小児診療に不可欠な社会保険に関する知識を凝縮して解説した本邦初の書籍である。さらには小児の日常診療に必要な予防接種、乳幼児健診、学校健診、医療費助成、福祉制度や在宅医療に至るまで、小児の社会保障にまつわるテーマを幅広く網羅しており、小児科医のみならず、小児診療に携わるすべてのスタッフにとって必携の1冊になること間違いなし!

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目次

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はじめに…細井 創
本書の使い方
執筆者一覧

Ⅰ.総論
1.わが国の社会保障と健康保険制度…中林洋介,横谷 進
2.保険診療のルールと実際の運用…大山昇一,森 伸生,横谷 進
①療養担当規則
②保険請求と支払制度
③レセプトと傷病名
④症状詳記の記載方法と再審査請求
⑤保険外併用療養費制度
⑥様々な状況における給付
 ◎幼稚園・保育所や学校におけるケガ(災害共済給付制度)
 ◎自動車損害賠償責任保険
 ◎外国人の診療
 ◎病児保育
3.診療報酬改定の流れと実際の運用…中林洋介,森 伸生
①中央社会保険医療協議会(中医協)
②診療報酬改定に際した厚生労働省及び各団体との折衝
4.医療費助成制度…位田 忍,市丸智浩,長 和俊,戸谷 剛,奈倉道明 
①地方自治体による子ども医療費助成制度
②小児慢性特定疾病に対する医療費助成制度
③自立支援医療制度
④養育医療
⑤都道府県による心身障害者医療費助成制度
5.福祉制度…市丸智浩,奈倉道明 
①障害児(者)のための福祉制度
 ◎地域生活支援事業
 ◎障害者手帳
 ◎補装具費(購入・補修)の支給
 ◎日常生活用具の給付・貸与
 ◎児童福祉法に基づくサービス
 ◎年金・手当・共済制度
②貧困・児童虐待に関する福祉制度
6.小児科医になじみ深い保険診療以外の診療…石崎優子,岡田 仁,奥村秀定,水野美穂子,森 伸生
①予防接種
 ◎定期接種
 ◎任意接種
 ◎健康保険適応のある予防接種
 ◎その他の法令に基づいたワクチン
 ◎個人輸入ワクチン
 ◎保険医療制度との関係
②乳幼児健康診査
③学校健診
7.小児医療に適切な保険診療を構築する仕組み…大山昇一
①医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬と公知申請
8.小児科医に必要な書類の知識…中林洋介 
①診断書
②学校生活管理指導表
③意見書

Ⅱ.各論
1.医科点数表を用いた算定方法…大山昇一,中林洋介
①医科点数表の構成と算定方法
②出来高払いと診断群分類による包括払い
2.外来診療の基本算定項目…石崎優子,市丸智浩,奥村秀定,髙木英行,中林洋介,水野美穂子 
①外来診療の基本診療料
 ◎初診料
 ◎再診料
 ◎外来診療料
 ◎小児かかりつけ診療料
 ◎小児科外来診療料
②医学管理料
 ◎小児科療養指導料
 ◎特定疾患治療管理料
 ◎てんかん指導料
 ◎小児特定疾患カウンセリング料
 ◎小児悪性腫瘍患者指導管理料
 ◎乳幼児育児栄養指導料
 ◎院内トリアージ実施料
 ◎地域連携小児夜間・休日診療料
 ◎診療情報提供料
3.入院診療の評価…大山昇一,岡田 仁,森 伸生,横谷 進 
①小児入院医療管理料
②その他の特定入院料
③特定入院料を算定しない場合の入院料
④入院基本料等加算,その他
4.在宅医療の評価…大山昇一,戸谷 剛 
①小児在宅医療の診療報酬総論
②小児在宅医療の診療報酬各論-(準)超重症児・高度医療依存児を中心として-
③小児在宅医療の病診連携と多職種連携に関する診療報酬
④超重症児スコア・小児在宅医療の現在と将来への展望
5.個別の医療技術の評価…大山昇一,中林洋介,森 伸生 
①検査
②画像診断
③投薬
④注射
⑤リハビリテーション
⑥精神科専門療法
⑦処置
⑧手術
⑨麻酔
⑩放射線治療
⑪病理診断
6.DPC…位田 忍,楠田 聡 
①DPCの成り立ち
②機能評価係数
③DPCへの対応

おわりに…岡  明 

索引

※各章執筆者は50音順

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序文

はじめに

 本書は,2年ごとの診療報酬改定の度に,小児医療現場の声を反映した改訂提案らでこれまで大きな役割を果たしてこられた日本小児科学会の社会保険委員会委員の皆さんの熱意と使命感によって執筆された,小児の保険診療と社会保障,診療報酬の知識を網羅したテキストブックです.当初,学会員に提供することを目的として発刊が企画されましたが,その内容は,小児科医のみならず,小児の診療に携わるすべてのメディカルスタッフ必携の書と言っても過言でない豊富さと充実度となっています.
 小児医療には医療保険,医療費助成,福祉など様々な制度が設けられていますが,それらの制度について基本的な知識や実践的なポイントをまとめた書は,これまでほとんどありませんでした.
 言うまでもなく,適切な保険診療を遂行することが国是として求められています.各医療機関では全職員を対象にした診療報酬制度に関する講習を定期的に開催することが義務付けられています.初期臨床研修においてもその研修は必須となっています.新しい医薬品・医療機器開発のための制度を理解することはもちろん,より良い医療の提供のために,最新の診療報酬制度や新たな提案の原理を理解することが医療の健全な発展のために必須であります.そしてそのことは小児医療においても例外ではないのです.
 本書では,小児に関する入院および外来での保険診療,小児慢性特定疾病を含む医療費助成制度,障害等に対する福祉,予防接種や健診等の保険外診療や,適応外使用等について,知っておくべき基本的な知識や注意すべき事項などがわかりやすくまとめられています.総論として,①健康保険制度と②保険診療のルールと③診療報酬改定,医療費助成制度(自治体の医療費助成,小児慢性特定疾病制度,自立支援医療,早産・低出生時体重児療育医療),④障害児者への福祉制度(通所,入所等)や,⑤貧困に対する各種扶助,⑥予防接種や健診などの保険外診療,⑦適応外使用への対応等について,各論としては,①外来および入院の診療料や管理料等,②在宅医療,③個別の医療技術,④DPC等について解説されています.
 小児医療に携わるすべての人が,日々の診療や対応のなかで,本書を参照したり,本書をもとに学習したりして,ご活用いただけることを願っています.

2018年3月

日本小児科学会社会保険委員会担当理事
京都府立医科大学大学院医学研究科小児科学教授 
細井 創


おわりに

 本書の刊行は,日本小児科学会社会保険委員会の委員各位の熱意によって成し遂げられたものであり,まずここに深く謝意を表したいと思います.
 本委員会では,未来の小児医療を少しでも改善するために,あるいは小児医療を守るためにはどうしたらよいかについて,社会保険の観点から熱い議論が行われてきました.現場で困っていることや制度の矛盾点や課題などを取り上げて,行政担当部署に学会として事情を説明して理解を求めるとともに,診療報酬改定の際に具体的な要望書として提案するなど,活発な活動が行われています.実際に,診療報酬改定で認められた項目の中では,委員会からの発議から実現に至った改定が数多くあります.
 委員会では,小児医療に関する社会保険的知識を知るためのテキストがなく,小児科医や小児医療関係者が困っているではないか,委員会としてももっと情報提供をすべきではないかという議論があり,本書の刊行に向けた準備が始まりました.全く新しい企画で,最初はこのようなボリュームは想定されていなかったと思いますが,盛り込むべき内容を網羅することにより,成書として上梓するにふさわしい内容になったのではないかと思います.大変に多忙な中で企画・編集作業を行った中林委員長以下委員会幹部と,ご執筆をいただいた執筆者の皆様に改めて感謝いたします.
 保険,医療費助成,福祉などの多様な側面につき基本的知識を包括的に記載しておりますので,全体の知識を得るために読んでいただくだけでなく,日常診療の中で疑問とされたり困ったときなどに参照用にもご利用いただければと思います.また,併せて,現在の健康保険制度と保険診療のルール,そして本委員会が取り組んでいる診療報酬改定についても,ぜひ皆様に関心をもっていただき,将来の日本の小児医療の未来に向けて積極的なご提案をいただければと思っております.
 本書を通じて,日本の子どもたちの医療と福祉の向上のためにご活用いただければ幸いです.


2018年3月

日本小児科学会社会保険委員会担当副理事
東京大学医学部小児科学教授 
岡  明