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小児科診療

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2014年 Vol.77 No.10 2014-09-11

アレルギー疾患におけるアレルゲン再考

定価:本体2,600円+税

冊 

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掲載論文

序文  /海老澤元宏
 
Ⅰ 総論
アレルゲンの重要性  /海老澤元宏
環境アレルゲン解析の進歩  /高井敏朗
食物アレルゲン解析の進歩  /丸山伸之
アレルゲン特異的IgE抗体測定の現状  /漢人直之・他
皮膚テスト(プリック・皮内)の現状  /緒方美佳
好塩基球活性化試験の現状  /佐藤さくら

Ⅱ アレルゲン診断と対応
気管支喘息とアレルゲン  /市川邦男
気管支喘息-思春期・成人  /釣木澤尚実・他
アトピー性皮膚炎-病態における各種アレルゲンの役割とその対策  /池澤善郎
食物アレルギー-乳幼児期  /小俣貴嗣・他
食物アレルギー-学童・思春期・成人  /猪又直子
花粉症  /松岡伴和・他

Ⅲ アレルギー疾患の積極的治療
皮下免疫療法-気管支喘息  /中込一之・他
皮下免疫療法-アレルギー性鼻炎  /後藤 穣
アレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法  /岡本美孝
経口免疫療法  /柳田紀之
生物学的製剤-抗IgE抗体製剤  /小田嶋 博

論説
舌小帯短縮症の考え方と対応  /前川喜平

原著
慢性機能性便秘症児における超音波法を用いた直腸内便塞栓の評価  /羽鳥麗子・他

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ねらい

アレルギー疾患におけるアレルゲン再考
海老澤元宏  /国立病院機構相模原病院臨床研究センターアレルギー性疾患研究部

 わが国においてアレルギー疾患が社会問題になり始めたのは第二次世界大戦後のことである.日本アレルギー学会の発足は1951年の国際アレルギー学会が誕生した1年後の1952年,日本小児アレルギー学会(当時は小児アレルギー研究会)の発足は石坂公成博士がアメリカでIgE抗体を発見した1966年のことである.当初は気管支喘息やアレルギー性鼻炎が主たるテーマで,アトピー型の気管支喘息や通年性アレルギー性鼻炎の原因アレルゲンがハウスダスト中の家ダニであること,2~4月にかけて国民を悩ます花粉症の原因がスギやヒノキの花粉であることも解明された.アレルギー疾患の治療として「アレルゲン回避の指導」と「減感作療法」が1960~80年代にかけて盛んに行われた.IgE抗体の発見に続き1970~80年代にはアレルギー反応の機序の解明が進み,IgE抗体がマスト細胞や抗塩基球に結合し,アレルゲンがIgE抗体に結合することで,それらの細胞から化学伝達物質(ヒスタミン,ロイコトリエン等)やサイトカインの放出が起こることも解明された.
 1960年代に英国で開発された抗アレルギー薬のクロモリン(商品名:インタール®)は気管支喘息の治療に汎用され,その後,化学伝達物質の遊離や産生を抑える薬物の開発が盛んに行われた.わが国では1980~90年代にかけて抗アレルギー薬ブーム(バブル)が発生した.1990年代以降,吸入ステロイドやロイコトリエン受容体拮抗薬が開発されガイドラインで薬物療法に主眼がおかれると,「アレルゲン回避の指導」と「減感作療法」は廃れていった.その最大の理由は,皮膚テストや減感作療法に用いられるアレルゲンエキスを生産し提供する会社がわが国に1社しかなかったこと,アレルゲンエキスを用いた診断や治療の診療報酬がタダ同然のコストのまま放置されてきたことが大きな要因である.アレルギー領域ではサイトカインやケモカインなどに対する分子標的薬の開発が膨大な研究費を投じて行われてきたが,現在,臨床で用いられているのは抗IgE抗体(商品名:ゾレア®)が唯一である.アレルゲンの研究は地道なものであるが,1980年代後半から分子生物学的手法が導入され,様々なアレルゲンの1次構造,高次構造が解明された.欧州ではアレルゲンに関する研究は脈々と続けられ,アレルゲン診断や治療に大きく貢献している.世界的な規模でアレルゲンが見直される気運が高まってきたのは2000年以降のことである.
 今回,本誌で「アレルギー疾患におけるアレルゲン再考」として特集を組んだのはとてもよいタイミングであると思う.「減感作療法」は「アレルゲン免疫療法」と名前を変え,皮下のみならず,舌下というアプローチが開発され,スギに次いでダニも臨床研究が進んでおり順次上市され,今年はわが国では「アレルゲン免疫療法リバイバル元年」となる.アレルゲン,特に食物アレルゲンの診断において,交差抗原性のコンポーネント,主要アレルゲンのコンポーネントの同定も進み,臨床に用いられている.今回の特集が小児アレルギー診療に携わる先生方のアレルゲンに関する知識のアップデートにつながることを祈念している.

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