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医療系のためのやさしい統計学入門診断と治療社 | 書籍詳細:医療系のためのやさしい統計学入門 データダウンロード

自治医科大学公衆衛生学教室

中村 好一(なかむら よしかず) 編著

初版 B5判 並製 176頁 2009年10月09日発行

ISBN9784787817150

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定価:本体2,500円+税
  

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医療系従事者や学生を対象とした統計学の入門書.特徴:①初学者にも基本的な統計手法がきちんと理解できる丁寧な解説,豊富な図表,②データによって統計手法を選択できるフローチャートを掲載,③研究を始める前の注意点や研究発表のコツも掲載,④ホームページ上のデータを使って統計手法を学べる. ※弊社ホームページから,本書に掲載されているサンプルデータや問題の解答などのデータをダウンロードできます.

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目次

●医療系のためのやさしい統計学入門●

…………………………………………………………………………………………………………………………
はじめに
統計手法の選び方
データ(変数)にあった統計手法を選ぶためのフローチャート
本書内で扱うサンプルデータ
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I章 研究を始める前に知っておきたいこと
   1.研究のアウトライン  山縣然太朗
   A はじめに / B EBM / C 因果関係 / D 根拠のレベル  
   2.情報収集(文献検索)  小笹晃太郎
   A 情報収集の目的 / B 情報源 / C 2次資料の利用(キーワードと検索式) / D 文献の収集 
   3.研究における倫理的配慮  尾島俊之
   A なぜ倫理的配慮が必要なのでしょうか / B 個人情報保護法と疫学研究倫理指針 
   / C 説明と同意 / D 倫理審査 / E 個人情報の安全管理

Ⅱ章 統計手法の基礎について勉強しよう ~Excelでできることを中心に~
   1.代表値,ばらつき  定金敦子,中村好一
   A データの種類 / B 質的データの記述統計 / C 数量データの記述統計
   2.記述統計としての相関係数,1次回帰,オッズ比  栗山進一
   A 散布図 / B 相関係数 / C 1次回帰 / D オッズ比
   3.統計学的推論(推定と検定)  横川博英
   A 推定と検定 / B 統計学的推定 / C 統計学的検定
   4.平均の差(推定と検定)  鈴木孝太
   A 平均の差における推定 / B 平均の差における検定
   5.割合の差(推定と検定)  早坂信哉,尾島俊之
   A 1つの母集団の割合 / B 2群の割合の差
   6.相関係数と1次回帰係数(推定と検定)  西 信雄
   A 相関係数 / B 1次回帰係数 / C これだけはやってはいけない

Ⅲ章 使えなくても理解できるようにしておこう ~生兵法はケガのもと,専門家と組んで解析したい~
   1.交絡因子  藤野善久
   A 交絡とは / B 交絡因子の制御方法 / C 仮説との対応
   2.層化分析(マンテル・ヘンツェル法)  定金敦子,中村好一
   A 層化とは / B マンテル・ヘンツェル法
   3.ロジスティック解析  栗山進一
   A ロジスティック解析の基礎概念 / B 前向きコホート研究・臨床研究での使用 
   / C 症例対照研究・横断研究での使用
   4.生存分析  横川博英
   A カプラン・マイヤー法 / B 2群の生存確率関数の差の検定   C コックス回帰分析
   5.分散分析,共分散分析  鈴木孝太
   A 分散分析 / B 共分散分析
   6.因子分析  尾島俊之
   A 主成分分析 / B 因子分析 / C 主成分分析と因子分析の違い
   7.一致性の検討(カッパ統計量)  西 信雄
   A カッパ統計量の求め方 / B 重みづけカッパ統計量の求め方
   8.ノンパラメトリック解析  松田晋哉
   A マン・ホイットニーのU検定(独立2群間の検定) 
   / B ウィルコクソンの符号つき順位和検定(対応のある2群間の検定) 
   / C クラスカル・ワリス検定(独立多群間の検定) / D ノンパラメトリック解析を行う際の留意点

Ⅳ章 研究結果を公表してみよう
   1.図表の描き方(グラフ,ヒストグラム,チャート)  安村誠司,山崎幸子
   A 図と表 / B 図 / C 表
   2.学会発表(演題申し込みから発表まで)  辻 一郎
   A どの学会で発表するか / B 演題名を決める / C 共同演者を決める / 
   D ポスター発表にするか口演発表にするか / E 抄録の作成 / F 発表資料の作成 / 
   G 予行演習 / H 発表そして質疑応答 / I 学会発表後に行うべきこと
   3.論文投稿(執筆から校正まで)  中村好一
   A 論文の主要部分の構成 / B 論文のその他の部分 / C 論文の順序  / 
   D 著者を誰にするか / E 投稿する雑誌をどれにするか / F 論文完成から投稿まで / 
   G 投稿 / H 編集委員会とのやりとり / I 論文採用後の対応 / J 論文刊行後

Ⅴ章 専門家との共同研究
   専門家と共同研究を行うにはどうすればよいか  松田晋哉
   A 研究計画の段階から相談する / B きちんとした仮説をもつ / C 問題の構造を図示する / 
   D 研究に正直であること / E データの質に責任をもとう / F 協力してくれた専門家には敬意を払う / G どこに行けば共同研究をしてくれる統計学専門家・疫学専門家に出会えるのか

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問題の解答
Excel関数での決まりごと
本書で用いるExcel関数一覧
索引
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○column○
タスキギー研究
動物実験の倫理
職員の学術研究のための個人情報ファイル
守秘義務
記名調査と無記名調査
小数点以下について
常用数字と自然対数
正規分布
幾何標準偏差
相関係数と偏差平方和,偏差積和
等分散かどうか
ピボットテーブル
マクネマー検定
ロジスティックモデルにおける説明変数間の相関
ロジスティックモデルと比例ハザードモデル
正規分布かどうかの判断
コクラン・アーミテージ検定とマンテル検定
自分のバイブルをもとう
文献検索におけるヒットを常に意識する
校正は慎重に
統計パッケージの選択

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序文

はじめに

 先に株式会社 診断と治療社から刊行した「論文を正しく読み書くためのやさしい統計学」は主として医学研究者や医師をターゲットに執筆したが,結構評判がよいらしい.そこで今度は,前書の姉妹版として,医療系従事者(コメディカルスタッフ)や学生を対象とした本書「医療系のためのやさしい統計学入門」を企画した.
 統計学は難しいようで,基本をきちんと理解すればそれほど難解なものではない.しかしながら,何となくとっつきにくい印象を与えているのも事実である.その背景の1つに星の数ほどある難解な統計手法があると思う.しかし,通常使用する統計手法はその一部に限定されている.そしてその多くはExcelで何とかなるものである.本書ではスタンダードな手法のみしか紹介していないし,そもそも本書の執筆者のなかには,難解な統計手法を作り続けている「統計オタク」はいない(私が選んだのだから!).本書のⅡ章とⅢ章には明らかな違いがある.Ⅱ章で紹介しているものは「研究を行うからには,少なくともこの程度のことは使いこなしてほしい.使いこなせなくても『そのことは知っているよ』という程度でないと,研究は難しいかもしれない」というものである.これに対してⅢ章は,自分では使えなくても構わないから,たとえば論文を読んでいるときに,「そういえばこの手法はあの世紀の名著(この本のことですよ!)に書いてあったな.では,もう一度読んでみよう」程度のことでもよいのかもしれないものを紹介した.  医療系従事者の場合,日常業務を行うなかで抱いた「現状を改善したい」という思いが研究につながるのだが,一方で「研究」や「学会発表」,まして「論文執筆」というと大上段にも構えているようで,興味はありつつも,多少「引いている」という状況が見え隠れする.このような状況を少しでも打破することができれば,という思いから,Ⅰ章とⅣ章,Ⅴ章を設けた.思っているほど難しくはないんだ,という印象をもっていただければ幸甚である.  本書を何とか刊行にこぎつけることができたのは,迅速・丁寧に執筆・校正作業に取り組んでくれた執筆者と,株式会社 診断と治療社編集部の土橋,松本,両氏の尽力のおかげである.心から感謝する.
2009年8月 中村好一