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書籍詳細

こどものアレルギー診療のポイント診断と治療社 | 書籍詳細:こどものアレルギー診療のポイント

岐阜大学大学院医学系研究科小児病態学教授

近藤 直実(こんどう なおみ) 著

初版 B5判 並製 144頁 2012年01月11日発行

ISBN9784787819130

定価:本体3,600円+税
  

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小児のアレルギー診療のコツや日常診療に役立つ内容を,筆者の臨床経験と研究をもとに詳細に解説した実践書.各論ごとに実践に役立つポイントをわかりやすくまとめた「実践的ポイント」を読むだけでアレルギーに関するポイントを把握することができる.各種アレルギー疾患のガイドラインからテーラーメイド医療の知識,アレルギーに関する最新情報まで網羅している.アレルギー治療予防の未来を見据え,遺伝子分子生態医学を提言.

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目次

1. アレルギー総論
 アレルギーの概念 / アレルギー疾患(病像)とアレルギー総合診療の必要性 / アレルギーの診断・検査 / アレルギーの治療管理 
 【資料1】(患者さん用)アレルギーとその治療について 
 ●コラム
  遺伝と環境からアレルギーを見直す 
  アレルギーの治癒と根治療法―アレルギーのテーラーメイド医療(オーダーメイド医療,個別化医療)と分子標的医療― 
  遺伝子解析に基づいたアレルギーの遺伝子学的分類と遺伝子診断キットの開発 

2. 小児気管支喘息
 概念・定義 / 疫学 / 病因・病態 / 症状・診断 / 喘息発症・悪化の危険因子とその対策(日常管理) / 治療管理 / 発展(治療管理) / 小児気管支喘息のQOLの評価と意義 
 ◆ 実践的ポイント(治療管理編) 
 ◆ 実践的ポイント(処方例) 
 ●コラム
  病態の追加 
  Hygiene hypothesis(衛生仮説) 

3. アトピー性皮膚炎
 概念・定義 / 病因・病態 / 症状 / 診断 / 治療管理 / 発展(特殊例) 
 ◆ 実践的ポイント(診断編) 
 ◆ 実践的ポイント(治療管理編) 
 ◆ 実践的ポイント(処方例) 
 【資料1】(患者さん用)スキンケアのポイント 
 【資料2】(患者さん用)ハウスダストの主成分のダニ対策のポイント 
 【資料3】(患者さん用)アトピー性皮膚炎と食物アレルギー 
 【資料4】(患者さん用)ステロイド入り外用薬
 ●コラム
  アトピー性皮膚炎に関連する主な遺伝子
  接触皮膚炎
  環境整備について

4. 食物アレルギー
 概念・定義 / 病因・病態 / 症状・診断 / 発展(診断) / 治療・予防 / 発展
 ◆ 実践的ポイント(治療管理編) 
 ◆ 実践的ポイント(処方例) 
 ●コラム
  免疫寛容の不成立と食物アレルギー 
  仮性アレルゲン 
  最近の情報 
  食べて治す(筆者による)
  食物アレルギー(主に消化器症状)の特殊な関連疾患および鑑別を要する特殊な疾患

5. アナフィラキシー
 概念と病因・病態 / 症状 / 診断 / 治療管理 / 発展 
 ◆ 実践的ポイント(診断編) 
 ◆ 実践的ポイント(処方例) 

6. 薬物アレルギー
 概念 / 病因・病態 / 症状 / 診断 / 治療・管理
 ◆ 実践的ポイント(診断編)
 ◆ 実践的ポイント(治療管理編)
 ●コラム
  薬物アレルギーの薬理遺伝学と今後の展望について

7. アレルギー性鼻炎
 概念 / 病因・病態 / 症状・診断 / 治療管理 
 ◆ 実践的ポイント(治療管理編)
 ◆ 実践的ポイント(処方例)

8. じんま疹
 概念 / 病因・病態 / 症状・診断 / 治療管理
 ◆ 実践的ポイント(処方例)

9. 血管神経性浮腫
 概念・症状 / 発展(特殊例)

10. ストロフルス
 概念・症状・診断・治療

11. 血清病
 概念 / 病因・病態 / 症状・診断 / 治療管理

12. 昆虫アレルギー
 概念と病因・病態 / 診断・治療管理のポイント

13. アレルギー性結膜疾患
 概念・症状 / 治療管理 
 ◆ 実践的ポイント(処方例) 

14. 日常よくみる症状の診断と治療
 長びくせき,慢性咳嗽 / 発熱,せき,下痢,嘔吐 / 風邪をひきやすい子ども /発熱をきたす疾患

15. 終章
 患者と地球に優しい医療―生体と環境との直接的関連の解明と応用(遺伝子分子生態医学,Genetic molecular ecological medicine 近藤) / アレルギー治療の現在と未来―治癒と予防― 


索引

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序文

序 文
 小児科の日常診療では,発熱,鼻汁,せきを主症状とする上気道炎などの気道感染症や下痢,嘔吐を主症状とする種々の乳児下痢症,胃腸炎などが中心です.それに加えて近年,喘息,アトピー性皮膚炎,食物アレルギー,花粉症などアレルギー疾患患者が明らかに増加しています.しかも,それぞれのアレルギー疾患の症状や病因や病態は単一ではなく,多様性が高いことから,それらへの適切な対応・管理・治療にも多様性が強く求められます.そうしなければ治療効果が上がりません.
 このような現状の中で,日常診療でアレルギーの治療管理を成功させるためには,アレルギーとアレルギー疾患を広くかつ深く理解し,その上で実践に即した対応ができるようにしておくことが極めて重要です.そのためには,(1)アレルギーの教科書的概要と,(2)各種アレルギー疾患のガイドラインに加えて,(3)個々の患者に個別に対応できる(テーラーメイド医療,個別化医療)知識,および(4)具体的なアレルギー診療のコツやポイントを,十分に習得しておくことが求められます.さらに最近は,患者や家族がインターネットをはじめ,最新情報を含め,多くの情報を得やすい環境にあることから,患者や家族のこれらの質問や疑問に対して,的確かつ正しく答えることができ,患者や家族を十分に安心・納得させることができることも強く求められています.そこで,これらのかたよらない正しい知識も十分に把握しておく必要があります.したがって,(5)アレルギーに関するこのような最新情報や世界や日本の動向や近未来情報をコンパクトに把握できる解説書が大変有用です.
 本書は,以上のような(1)~(5)に対応できる内容をコンパクトに盛り込んだ解説,実践書を目指しました.教科書や文献やガイドラインだけに頼らず,筆者の今までのささやかな臨床経験と研究を土台にしてまとめました.実践,診療のコツやポイントにかなり力を入れ,さらに日常診療に役立つ項目も入れました.各章のおわりに,具体的な処方例を記載しましたので,それだけでも日常診療に大いに役立てていただけるものと思います.
 先生方の適切な日常診療を通して,個々のアレルギー患者さんにおける治療効果が上がり,アレルギー患者さんと家族の皆様のQOLの真の向上に,本書が少しでもお役に立てれば,この上ない喜びです.最後に,ご協力いただいた診断と治療社編集部長の堀江様,外山様に深謝致します.

 2011年12月
岐阜大学大学院医学系研究科小児病態学教授 近藤直実