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EXPERT膠原病・リウマチ 改訂第3版診断と治療社 | 書籍詳細:EXPERT膠原病・リウマチ 改訂第3版

筑波大学医学医療系内科(膠原病・リウマチ・アレルギー)

住田 孝之(すみだ たかゆき) 編集

改訂第3版 B5判 並製 432頁(うち口絵カラー12頁) 2013年03月29日発行

ISBN9784787820068

定価:本体7,200円+税
  

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膠原病・リウマチシリーズベストセラーの改訂第3版.診断・治療の進歩(生物学的製剤の開発・認可,関節エコー・MRIによる診断・治療評価のエビデンスの蓄積等),新しい疾患概念IgG4関連疾患といった最新トピックスの解説も盛り込んだ.①分子免疫学,②症状・所見からの診断へのアプローチ,③疾患各論(治療を含める)の三部門構成で,診断のフローチャート,典型症例を豊富に掲載し,疾患を多角的に捉える知識が身につく書.

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目次

カラー口絵
改訂第3版 序文 住田孝之
改訂第2版 序文 住田孝之
初版 序文 住田孝之
執筆者一覧

第1部 膠原病・リウマチの概念と歴史
 A 膠原病・リウマチの概念と歴史  住田孝之

第2部 膠原病・リウマチの基礎
 A 自己免疫疾患の疾患感受性遺伝子 山本一彦   
 B iNKT細胞と自己免疫疾患 香城 諭/清野研一郎/谷口 克   
 C CD25 CD4制御性T細胞と自己免疫疾患 野村尚史/伊藤能永/坂口志文   
 D 自己抗体と自己免疫疾患 松本 功  
 E サイトカインと自己免疫疾患 角田 茂/岩倉洋一郎  
 F 骨破壊の分子メカニズム 高柳 広 

第3部 症状・所見からみた膠原病・リウマチ
 《症状》  
 A 発熱 高林克日己   
 B 関節痛,腫脹 太田修二  
 C リンパ節腫脹 中林 透  
 D 貧血 堤 明人  
 E Raynaud現象 伊藤 聡   
 F 皮疹 田辺恵美子   
 G 精神・神経症状 向井正也   
 H 呼吸器症状(咳,痰) 縄田泰史  
 I 運動器症状(筋痛,筋力低下) 赤間高雄  
 J 浮腫 今田恒夫  
 K ドライアイ 内野美樹/小川葉子/坪田一男  
 《所見》  
 A 蛋白尿,腎機能障害 松村竜太郎 
 B AST/ALT高値,肝機能障害 湯原孝典  
 C 血球異常(白血球,血小板) 成島勝彦  
 D 赤沈,CRP 渡辺浩志 
 E CK,アルドラーゼ 石井 亘  
 F 高γ-グロブリン血症 西成田 真  
 G 自己抗体 北 靖彦  
 H クリオグロブリン血症,クリオフィブリノーゲン血症 山村昌弘 
 I 胸部X線異常 坂本 透  
 J 梅毒血清反応生物学的偽陽性 堤 明人  

第4部 疾患としてみた膠原病・リウマチ
 《リウマチ》  
 A 関節リウマチ(内科) 宮坂信之 
 B 関節リウマチ(画像診断) 松下 功/木村友厚  
 C 関節リウマチ(外科) 安井哲郎/田中 栄  
 D 関節リウマチ(リハビリテーション) 村澤 章  
 E 悪性関節リウマチ 一瀬邦弘/川上 純  
 《膠原病》  
 A 全身性エリテマトーデス 花岡洋成/竹内 勤  
 B 抗リン脂質抗体症候群 清水裕香/笠原英樹/小池隆夫 
 C Sjöǫgren症候群 住田孝之  
 D IgG4関連疾患  高橋裕樹/山本元久  
 E 強皮症/全身性硬化症 髙崎芳成  
 F 多発性筋炎/皮膚筋炎 田中良哉 
 G 混合性結合組織病 三森経世  
 H 血管炎症候群 尾崎承一 
 I Behçet病 廣畑俊成
 J 成人発症Still病 岩本雅弘 
 K リウマチ性多発筋痛症 堤 明人 
 L 脊椎関節炎 小林茂人 
  強直性脊椎炎  
  反応性関節炎/Reiter症候群  
  乾癬性関節炎  
  慢性炎症性腸疾患に伴う関節炎  
 M 再発性多発軟骨炎 針谷正祥 
 N 線維筋痛症 松本美富士  
 O 小児膠原病 横田俊平 
  小児慢性関節炎  
  全身性エリテマトーデス   
  若年性皮膚筋炎   
 P その他の疾患群  
  1 変形性関節症 伊藤 聡 
  2 痛風 伊藤 聡 
  3 偽痛風 堤 明人  
  4 remitting seronegative symmetrical synovitis with pitting edema 堤 明人  
  5 複合性局所疼痛症候群I型 堤 明人  
  6 Weber-Christian病 堤 明人  
  7 好酸球性筋膜炎 坪井洋人  
  8 色素沈着性絨毛性滑膜炎 近藤裕也/金森章浩  
  9 神経障害性関節症 後藤大輔  
  10 回帰性リウマチ 堤 明人  

第5部 膠原病・リウマチに関する薬剤と副作用
 A 膠原病・リウマチ疾患治療薬の効果と副作用 川合眞一  

第6部 膠原病・リウマチ疾患の診断基準一覧
 A 膠原病・リウマチ疾患の診断基準一覧 後藤大輔 

索引 

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序文

改訂第3版 序文

 初版『EXPERT膠原病・リウマチ』を発刊したのは2002年1月であった.そして,生物学的製剤の登場により関節リウマチ治療が大きく進化しはじめた2006年9月に,『EXPERT 膠原病・リウマチ改訂第2版』を改訂版として発刊した.その後,これまでに多くの生物学的製剤が臨床において使用可能となった(2013年2月現在,日本では7剤).2010年には,ACR/EULARにおいて関節リウマチの診断基準(classification criteria)が改訂され早期診断の重要性が提唱された.同年,寛解基準も骨破壊抑制を視野にした厳しい基準が提案された.早期診断や治療評価における関節エコーやMRI画像の有用性についても蓄積されたエビデンスが報告されている.さらに,寛解を目指した治療方法の厳格なコントロール戦略やEULARリコメンデーションが発表された.改訂第2版が発行されてからこれまでの6年半において,関節リウマチに関しては,診断と治療において今までにない急速な進歩がみられ,「関節リウマチは治る新時代」へとパラダイムシフトしている.
 
 全身性エリテマトーデスに対しては,世界で初めて抗BAFF抗体がアメリカFDAで認可された.CD20,CD22などのB細胞標的治療薬やSyk抑制薬などの臨床治験も進んでいる.Sjogren症候群治療においては,B細胞やT細胞を標的とした治療の検証が進められている.混合性結合組織病等に合併する肺高血圧症に対するエンドセリン受容体治療薬の種類も増加した.多発性筋炎に対する大量免疫グロブリン製剤治療も日本において保険適用薬となった.また,新しい疾患概念であるIgG4関連疾患も日本から世界に発表された.

 以上のような関節リウマチおよび膠原病の診断・治療の躍進を背景に,今回,改訂第3版の企画に至った.改訂第3版のコンセプトは,初版,第2版を踏襲したものとなっている.難病の理解と診療のガイドとして,(1)膠原病・リウマチの理解に役立つ分子免疫学のトピックス,(2)症状・所見からの診断へのアプローチ,(3)疾患各論(治療を含める),の三部門から構成した.

 改訂第3版においても,初版からの本書の特徴であるチャートを豊富に用いることとし,膠原病・リウマチの診断過程をわかりやすく解説した.症状・所見から,横断的な診断アプローチを示し,よりプラクティカルな記述を心がけた.また,病因から治療までは,疾患ごとに典型症例を呈示する縦断的なアプローチとした.
 さらに,evidence-based medicineを基本コンセプトとして,文献を豊富に引用している.
 以上の特長を十分に活かしつつ,よりコンパクトな本にするために,改訂第3版では本文を2段組,かつ文献を脚注とするレイアウトに変更した.
 本書が,膠原病・リウマチに対する包括的な理解と知識をもたらし,病因探求の強いモチベーションとなることを編集者として欲して止まない.

2013年2月
筑波大学医学医療系内科(膠原病・リウマチ・アレルギー) 教授
住田孝之


改訂第2版 序文

 既刊『EXPERT 膠原病・リウマチ』が発刊されたのは2002年1月であったが,その後わが国において,膠原病・リウマチ分野における変革は激動を極めるものであった.
 まず,2002年5月に,以前から改善の余地があると指摘されていた病名“慢性関節リウマチ”を欧文名“rheumatoid arthritis”と照らし合わせて,“関節リウマチ”と改称された.次に,抗サイトカイン療法の登場により,最新の治療ガイドラインの制定がなされ,治療のゴールも臨床的寛解(clinical remission)から,画像的寛解(imaging remission),さらに,ドラッグフリー寛解(drug free remission)へ移行しつつある.
 膠原病においても,全身性エリテマトーデスに対する抗CD20抗体治療の試み,強皮症に対する末梢血幹細胞移植治療の試み,混合性結合組織病などに合併してくる肺高血圧症に対してのエンドセリン受容体治療など治療戦略も大きく変ってきた.
 関節リウマチ・膠原病治療の大改革を背景に,この4年間の医学,医療の進歩を鑑み改訂版の発刊に至った次第である.

 改訂版はチャートを豊富に用いることとし,膠原病・リウマチの診断をわかりやすく解説し,症状・所見からの横断的アプローチを容易にし,実地医家にとってよりプラクティカルな書をめざした.
 また,病因から治療までを,疾患ごとに典型症例を提示したことにより,縦断的なアプローチも満足できるものと考える.

 evidence-based medicineに則り,各エキスパートにより執筆されており,文献を可能な限り掲載し,巻末には個々の診断基準をまとめあげた.

 本書が,臨床の場において膠原病・リウマチに対する包括的知識のさらなる充実,そして未来に向かっての病因探求の強いモチベーションをもたらしてくれることを望んでやまない.

 最後に,本書の刊行に当たって,ご執筆に貴重な時間を割いていただいた数多くの先生がたに深謝し,診断と治療社編集副部長小岡明裕氏の多大なるご尽力に心から感謝の意を表する次第である.

2006年9月
筑波大学大学院人間総合科学研究科先端応用医学専攻臨床免疫学 教授
住田孝之


初版 序文

 2000~10年は“The Bone and Joint Decade(骨・関節の十年)”として筋骨格系障害の予防と治療を推進する国際運動がWHOにより提案され,まさに展開されております.2002年4月には,日本リウマチ対策50周年記念大会-リウマチ対策国際会議が東京で開催されます.近い将来,ヒトのゲノムの全貌が明らかにされ,疾患感受性遺伝子の解析・解明が加速されてまいりましょう.膠原病・リウマチを専門とする医師・研究者にとりまして,今世紀は膠原病・リウマチを制圧する時代として幕開けいたしました.
 膠原病・リウマチは,自己免疫病であり,世界的に人口の約1%が罹患しており,日本においてやっとリウマチ科として標榜され社会的に認識されてきた慢性疾患であります.本書はそのような状況をふまえ,発症機序としての免疫異常や局所炎症反応の成立,そして特異的治療へと,臨床,研究の流れを捉え,実際の診療に役立つエポックメイキングな本として企画したものです.
 本書の構成は,(1)膠原病・リウマチの基礎,(2)症状・所見からのアプローチ,(3)疾患各論,の三部門からなっております.まず,基礎篇は,自己免疫病である膠原病・リウマチを免疫学,遺伝子学的視点からどう捉えるかについて,最新情報をふまえた概説であり,自己免疫病を理解するうえで導入部として不可欠であります.次に,第二部門では,多彩な症状,所見から,膠原病・リウマチをいかに診断するかについて,チャートを用いて解説しました.このような横断的な診断アプローチは,実地医家にとってプラクティカルな手引となりましょう.第三部門では,疾患ごとに病因から治療までをまとめ,典型症例を提示いたしました.これは,症状・所見からのアプローチと異なり,縦断的なアプローチであり,二つのアプローチを融合することで,よりプラクティカルなものとなることが期待されます.
 各項目を,それぞれのエキスパート,第一線の臨床医に執筆を担当していただき,evidence-based medicineをもとにした臨床医学をとの見地から,多くの文献を引用しました.研修医をはじめ膠原病・リウマチ専門医においても,本書が膠原病・リウマチを理解し診療の手引きとして実用価値の高いものとなることを願ってやみません.
 刊行にあたって,労を惜まず御執筆いただいたエキスパート諸氏に心から感謝いたします.筑波大学臨床医学系内科のスタッフ,堤明人先生,村田秀行先生らのパワフルなサポート,そして診断と治療社の小岡明裕氏の御尽力にこの場を借りて深謝いたします.

2002年1月
筑波大学臨床医学系内科(膠原病・リウマチ・アレルギー) 教授
住田孝之