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小児神経学の進歩第38集診断と治療社 | 書籍詳細:小児神経学の進歩第38集

日本小児神経学会教育委員会(にほんしょうにしんけいがっかいきょういくいいんかい) 編集

東京大学大学院医学系研究科発達医科学

水口 雅・他(みずぐち まさし) 著

初版 B5判 並製 136頁 2009年05月25日発行

ISBN9784787816900

定価:本体6,500円+税
  

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今回は「目で見る小児神経」をメインテーマに,数多くの画像と図版で,発達障害,脳性麻痺,てんかん,奇形などについてわかりやすくまとめた.

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目次

目 次

目で見る小児神経

・奇形症候群の診断黒澤健司 
 I Clinical dysmorphology
 II 形態異常の定義
 III 診断の実際
 IV 絶えず新しい情報を仕入れること
 V 定期医療管理の重要性:Management of genetic syndromes!

・骨系統疾患の X 線西村 玄 
 I 骨系統疾患の概要と分類
 II 基本用語と X 線所見の記載
 III Bone dysplasia family
 IV 中枢神経異常を主要症状とするまれな骨系統疾患

・発達障害―特に鑑別診断について―小枝達也 
 I 発達障害の定義
 II AD/HD の鑑別診断
 III PDD の鑑別診断
 IV LD の鑑別診断
 V 鑑別診断にとって重要なこと

・不随意運動須貝研司 
 I 不随意運動とは
 II 不随意運動の種類と症状,病巣
 III 不随意運動の鑑別と各不随意運動の特徴
 IV 不随意運動の感覚的表現
 V 表面筋電図
 VI 不随意運動の原因疾患の診断

・目で見て解る小児脳神経外科的疾患西本 博 
 I 頭囲拡大
 II 頭蓋変形
 III 頭部限局性皮膚異常・頭部腫瘤
 IV 腰背部皮膚異常・腫瘤と潜在性二分脊椎

・脳性麻痺児玉和夫 
 I 脳性麻痺の早期の診断と評価に大事な時期は生後 4~6 カ月である
 II 下肢の左右差が強い例―骨盤可動性の大事さを示す
 III 初期には脳性麻痺間違いないと思われたが,正常化した例の分析
 IV 杖歩行レベルの痙直両麻痺児の例
 V 下肢が体の成長に対応できない痙直両麻痺
 VI 再度歩容改善が得られた痙直両麻痺例
 VII 痙直四肢麻痺(あるいは両麻痺)となっていく児
 VIII 非常に軽度の痙直両麻痺例
 IX 整形外科手術について
 X 機能的脊髄後根切断術について
 XI 片麻痺の画像―その 1
 XII 片麻痺の画像―その 2
 XIII 片麻痺の画像―その 3
 XIV その他の脳性麻痺―アテトーゼ型,失調型など

・てんかん症候群の治療小国弘量 
 I てんかん症候群の診断
 II 抗てんかん薬の選択
 III 抗てんかん薬の投与法
 IV 小児てんかんの特殊治療法
 V 特異てんかん症候群の治療
 VI てんかん外科治療
 VII 抗てんかん薬の投与期間

・小児における光脳機能イメージング多賀厳太郎 
 I 乳児の行動と脳機能の発達
 II 脳機能イメージング手法としての近赤外分光法
 III 大脳皮質の機能的発達

・目で見るミトコンドリア異常症―臨床的多様性,診断,分子病態から治療法開発まで―
 I 古賀靖敏 
 II ミトコンドリア異常症の疫学
 III ミトコンドリア異常症の分類
 IV ミトコンドリア異常症の症状
 V 診断のための検査
 VI 治療の一般方針

Clinical Conference(C.C.)
便秘で発症し,急速に呼吸不全を呈した 1 例 
 【司 会】 吉川秀人  【症例担当】小林朋子

Clinical Pathological Conference(C.P.C.)
重度の発達遅延を示し突然の転帰で死亡した重症心身障害者
 【司 会】林 雅晴  【症例担当】田沼直之  【病理担当】林 雅晴

小児神経学―最近の話題―
はじめに水口 雅 
新生児神経学大府正治 
先天異常浜野晋一郎 
炎症性疾患宮本晶恵 
発作性疾患鈴木保宏,山田桂太郎 
変性・代謝性疾患竹内義博 
神経・筋疾患水口 雅 
発達障害(発達診断,CP など),精神発達遅滞,心身症,社会医学樋口和郎 
小児脳神経外科森竹浩三

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序文

第 38 回小児神経学セミナーは平成 20 年 11 月 22 日(土)~24 日(月)に神奈川県葉山町の湘南国際村センターで開催されました.受講者として,初心者から超ベテランまで 128 名が参加し,盛況でした.
 本セミナーの企画は,卒後 3~5 年後の小児神経学を志向する医師を主たる対象としております.今回は「目で見る小児神経」をメインテーマとしました.第 1 日目は黒澤健司先生(神奈川県立こども医療センター遺伝科)に「奇形症候群の診断」を,小枝達也先生(鳥取大学地域教育学)に「発達障害―特に鑑別診断について―」を講義していただきました.奇形症候群の講義は印象的な写真を駆使し,発達障害の講義は実践的な内容で,両方ともわかりやすい講義でした.
 第 2 日目は西村 玄先生(東京都立清瀬小児病院診療放射線科)に「骨系統疾患の X 線」を,須貝研司先生(国立精神・神経センター病院小児神経科)に「不随意運動」を,西本 博先生(埼玉県立小児医療センター脳神経外科)に「目で見て解る小児脳神経外科疾患」を,児玉和夫先生(大阪発達総合療育センター)に「脳性麻痺」を講義していただきました.骨系統疾患の講義では稀有な疾患の X 線写真,不随意運動の講義では症例の動きのビデオ,脳外科疾患の講義では頭蓋疾患・神経管異常の所見と手術の映像,脳性麻痺の講義では症例の動きの経時的変化のビデオ記録がふんだんに呈示されました.これらの講義により,受講者は強烈な印象を受けるとともに,雑誌や教科書では得難い知識を得た様子でした.
 第 3 日目も三つの講義がありました.小国弘量先生(東京女子医科大学小児科)に「てんかん症候群の治療」を,多賀厳太郎先生(東京大学発達脳科学)に「光脳機能イメージング」を,古賀靖敏先生(久留米大学小児科)に「目で見るミトコンドリア異常症」を講義していただきました.てんかんの講義ではビデオ脳波,光脳機能イメージングの講義では近赤外線分光法,ミトコンドリア異常症の講義では症例・筋病理・代謝経路の図が鮮烈な視覚的効果を通じて受講者を魅了しました.とりわけ光脳機能イメージングの講義は,乳児脳機能発達に関する非侵襲的手法を用いた研究成果が受講者に強いインパクトを与え,講義後は質問があいつぎました.
 CC ではボツリヌス中毒,CPC では先天性サイトメガロウイルス感染症の症例が呈示され,活発な議論が交わされました.
 本セミナーの講義,CC,CPC はいずれも周到な企画と準備の下になされたものであり,受講者に裨益するところ大でありました.本書はこれらの講演,CC,CPC の内容を,担当の先生に執筆していただいたものであります.それゆえ,日常の臨床に役立つ情報を多く含んでいるものと確信しております.
 巻末には「小児神経学―最近の話題―」として,2008 年度の小児神経学の分野ごとのトピックスを取りあげました.ふだん見逃しがちな有用な情報が盛り込まれていますので,ご利用いただければ幸いです.
 小児神経学セミナーの企画・運営および本書の編集は日本小児神経学会教育委員会の委員の先生方の力によるものです.また,実務の面では学会事務局の内田久美さん達に多大のご尽力をいただきました.紙面を借りて御礼申し上げます.

平成 21 年 4 月
日本小児神経学会教育委員会
委員長 水口 雅