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仏日・日仏整形外科学用語集診断と治療社 | 書籍詳細:仏日・日仏整形外科学用語集

日仏整形外科学会(にちふつせいけいげかがっかい) 編集

初版 A5判 並製 280頁 2013年05月31日発行

ISBN9784787820273

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定価:本体3,600円+税
  

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日仏整形外科学会編集による、整形外科学に関するフランス語をまとめた貴重な用語集.仏日篇ならびに日仏篇を編集・収載した。また専門用語にとどまらず,フランス留学の際に必要な基本用語も収載し,利便性が高くなるように工夫.フランス整形外科学を学ぶ際に必携の書.

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目次

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序文

 わが国に西欧の近代医学が導入されてから,すでに1世紀半になる.1869(明治2)年近代医学教育にドイツ医学が採用されて以来,医学界におけるドイツ語の優位は第二次世界大戦の終結まで続いた.戦後はアメリカ医学が怒涛のように流入し,わが国の医師たちは巷に溢れる英語の文献に触れ,さらに留学することで,海外の情報を得るなどして今日の医学の進歩に貢献してきた.
 しかし,近代西欧の医学史を繙けばアングロサクソン医学だけではなく,16世紀のAmbroise Paré(1510~1590)以来のフランス医学の貢献は,歴史的にみて無視できない.特に17世紀から20世紀にかけて,フランス独特の伝統を引き継ぎ,世界の中で独創に満ちた黄金時代を築いたことは紛れもない事実である.
 整形外科学においても例外ではなく,Orthopédieの創始者Nicolas Andry(1658~1742)はフランス・リヨンの出身であり,整形外科関係だけをみてもDelpech,Dupuytren,Pravaz,Ollier,Malgaigneらのように教科書にも記述されるフランス人医師の名前は綺羅星のごとく枚挙にいとまがない.
 このように学ぶことが多いフランス医学であるにもかかわらず,わが国の医学界で馴染みが薄かったのは,明治以来の語学の偏重が大きかったためである.戦前にはドイツに比べて少数の学徒ではあるが,フランス政府給費留学生制度を利用し,渡仏の機会を得てフランス医学を学んだ.しかし,それはあくまでも少数派であり,依然としてアングロサクソン医学の広がりには及ばなかった.
 戦後になってフランス医学独特の独創的なアイディア,制度が認識されはじめ,しばらく渡仏の医学徒が増加し,紹介文,辞典などの出版も散見するようになった.
 整形外科学においては,フランス語の文献に接する際に必要となる辞典は,故森崎直木先生(東京女子医科大学名誉教授)による「仏日整形外科学用語集」が出版されたのが嚆矢であり,以後は皆無である.森崎先生はご自身でも「フランスに留学したこともなく,話すこともできない」と述懐されているにもかかわらず,こつこつとフランス語の文献を熟読され,一語一語選択されたことは長年に亘る努力の結果であった.私事に亘って恐縮であるが,私(小林)自身森崎先生から度々ご相談,ご質問を受けて,熱心さに打たれた.日仏整形外科学会では,森崎先生の偉業を継承する必要性と,ぜひフランス整形外科学に触れて新しい感覚で歴史を知り,真髄を確認することがわれわれの使命だと考えた.
 当学会での作業は“森崎用語集”に基盤を置き,その後の時代に応じて出現した新語を大幅に追加し,誤謬の訂正,解説の増加などを行った.もちろん用語というものは,時代に応じて変化するので,この作業が万全なものではないことは当然である.実際に本書を利用されて質問,誤謬の指摘,追加などがあれば大いに歓迎するし,この用語集の将来の改善にも役立つと考えているので,ぜひご意見を多く寄せていただきたい.
 この用語集が等閑視されてきたフランス整形外科学,あるいはさらに医学に,多少でも触れたいと熱望する医学徒への助力の一つになることを念願している.われわれの意図を理解して活用していただければ,これに過ぎる幸いはない.
 編集にあたっては,当学会書記長の大橋弘嗣先生に煩わしい作業を全部引き受けていただき,心から感謝する次第である.また綿密で正確な校正を受け指導してくださった,日本整形外科学会学術用語委員会(高取吉雄委員長),診断と治療社編集部のみなさん,仲介の労を取っていただいた,京都府立医科大学整形外科久保俊一教授(当学会幹事),ならびに頻回の編集委員会でご協力いただいた,委員の方々に感謝の念を捧げたい.
2013年5月吉日
編集者代表 小林 晶 識
      (日仏整形外科学会会長)
編集者(アルファベット順)
 青木 清,藤原憲太,金子和夫,
 小林 晶,大橋弘嗣,坂巻豊教,
 瀬本喜啓,安永裕司,弓削 至
顧問 七川歓次,小野村敏信