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小児神経学の進歩 第45集診断と治療社 | 書籍詳細:小児神経学の進歩 第45集

日本小児神経学会教育委員会 編集

初版 B5判 アジロ 並製 1色刷り 一部カラー印刷 132頁 2016年06月05日発行

ISBN9784787822376

定価:本体6,200円+税
  

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各分野のエキスパートが,「小児神経の救急」をテーマに図表や写真とともに詳細に解説.症例検討では,活発な討論の内容を掲載している.執筆者の先生方の知見とともに最新知識が盛り込まれ,小児神経学を志す若手の先生や,中堅・ベテランの先生方のbrush upにも最適な一冊となっている.

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目次

【小児神経の救急】
脳卒中の最新治療:脳卒中治療ガイドライン2015より   横田千晶

I 脳卒中発症予防
II 脳卒中啓発および地域連携
III 脳梗塞,一過性脳虚血発作(TIA)
IV 小児の脳卒中の症例紹介:脳動脈解離の一例


大規模脳画像データベースから見る小児の脳発達   瀧 靖之

I 発達に伴う脳形態変化
II 睡眠と脳体積
III 自閉症スペクトラム障害
IV 脳発達の性差


【Clinical Conference(C.C.)】
乳児期より発達の遅れを認め,けいれん重積に伴い
 著明な退行を認めた1男児例 
【司 会】浜野晋一郎  【症例担当】堀野朝子,川脇 壽


【小児神経の救急】
神経筋疾患の急性期呼吸管理   石川悠加

I 神経筋疾患の呼吸の問題
II 小児神経筋疾患のケアのガイドライン
III 気道クリアランス
IV 急性呼吸不全と術後ケア
V 中枢神経障害の小児への呼吸管理の動向
VI 緩和ケアと呼吸管理
VII NPPVケアシステムの育成


脊髄と末梢神経の救急   藤井克則

I 脊髄梗塞
II Guillain—Barré症候群(GBS)
III オプソクローヌス・ミオクローヌス・失調症候群
IV 重症筋無力症
V 脊髄性筋萎縮症
VI 急性視神経炎
VII 横隔神経麻痺


救急現場における代謝性疾患の見極め方と初期対応   髙柳正樹

I 救急外来で先天代謝異常症は見逃されている?
II シマウマ診断を行うべきである
III 先天代謝異常症を疑い検査をしよう
IV Initial laboratory investigationsとは
V Secondary laboratory investigationsとは
VI 代謝的検索をしなくてよい疾患がある
VII 先天代謝異常症診断による検査のピットホール
VIII 治療の第一歩
IX 死の連鎖を防止しよう―患者が死亡したときには―


頭部外傷   荒木 尚

I 疫学
II 小児の頭部と頭蓋の解剖学的特徴
III 小児の脳血液循環について
IV 小児頭部外傷の受傷機転
V 初期診療時の原則と注意
VI 意識レベルの評価の仕方
VII 被虐待児(全年齢)
VIII 頭部CT適応
IX 各論

【Clinical Pathological Conference(C.P.C.)】
嘔吐,発達退行,筋緊張低下,肝腫大を呈した5カ月女児 
【司 会】須貝研司  【症例担当】前垣義弘,横山淳史


【小児神経の救急】
急性脳炎・脳症の診断   辻 健史

I 急性脳炎・脳症の診断(総論)
II 急性脳炎・脳症の診断(各論)


急性脳炎・脳症の管理   永瀬裕朗

I 急性脳症・熱性けいれんの診断に関する問題点
II 急性脳症の管理から発熱に伴うけいれん・意識障害の管理へ
III 重症熱性けいれん基準を用いた発熱に伴うけいれん・意識障害の管理
IV 重症熱性けいれん基準に則った発熱に伴うけいれん・意識障害の管理による神経学的予後の変化
V 兵庫県立こども病院における重症熱性けいれんに対するtargeted temperature management
VI 急性脳症に対する治療のレビュー
VII 急性脳症治療に関する論文を読むときの注意

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序文

 第45回小児神経学セミナーは,2015年11月21日(土)から23日(月)に大阪市住之江区のホテルコスモスクエア国際交流センターで開催されました.受講者数は152名(男性85名,女性67名)でした.
 本セミナーは,小児神経学を志す若手の教育とともに,中堅・ベテランの先生方のbrush upも目的としております.今回もこの視点から「小児神経の救急」をメインテーマに取り上げました.
 第一日目には,「脳卒中の最新治療:脳卒中治療ガイドライン2015より」と題して国立循環器病研究センター脳血管内科の横田千晶先生が,「大規模脳画像データベースから見る小児の脳発達」について東北大学加齢医学研究所機能画像医学研究分野の瀧 靖之先生が,お話しくださいました.CCでは,大阪市立総合医療センター小児神経内科(現.静岡てんかん・神経医療センターてんかん科)の堀野朝子先生より,けいれん重積で発症し,尿有機酸分析が診断の決め手となった代謝異常症が呈示されました.
 二日目は,教育委員の松尾宗明先生によるモーニングセミナー(目で見る小児神経1:乳幼児の神経学的診察)から始まり,続いて,国立病院機構八雲病院小児科 石川悠加先生による「神経筋疾患の急性期呼吸管理」,千葉大学大学院医学研究院小児病態学の藤井克則先生による「脊髄と末梢神経の救急」,帝京平成大学地域医療学部看護学科 髙柳正樹先生による「救急現場における代謝性疾患の見極め方と初期対応」,日本医科大学付属病院高度救命救急センター 荒木 尚先生による「頭部外傷」のご講義がありました.夕刻には教育委員(森本昌史先生,関あゆみ先生,奥村彰久先生,稲垣隆介先生)による少人数でのグループディスカッションが行われ,最後のCPCでは,鳥取大学医学部脳神経小児科の前垣義弘先生と京都大学医学部附属病院小児科の横山淳史先生より「嘔吐,発達退行,筋緊張低下,肝腫大を呈した5カ月女児」が提示されました.
 三日目の朝は,熊田のモーニングセミナー(目で見る小児神経2:不随意運動)で始まり,続いて,岡崎市民病院小児科の辻 健史先生に「急性脳炎・脳症の診断」を,神戸大学医学部附属病院親と子の心療部の永瀬裕朗先生に「急性脳炎・脳症の管理」を,ご講義いただきました.
 いずれの講義にも講師の先生方の深いご経験と最新の知識が盛り込まれ,また先生方の患者さんに対する真摯な思いがひしひしと伝わってきました.参加者からも活発な質問・討議がありました.また今回は懇親会や二次会の参加者がとても多く,地域・年齢・立場を超えた交流ができたと思います.
 本書は,ここで行われた講義とCCおよびCPCの内容を,担当の先生方にご執筆いただいたものです.是非,明日からの診療に役立ててください.
 小児神経学セミナーの企画・運営および本書の編集は,日本小児神経学会教育委員の先生方のお力によるものです.また実務面では学会事務局の皆様に多大なご尽力をいただきました.紙面を借りて御礼申し上げます.

 2016年4月
日本小児神経学会教育委員会
委員長  熊田 聡子 
担当理事 浜野 晋一郎