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書籍詳細

小児神経専門医テキスト診断と治療社 | 書籍詳細:小児神経専門医テキスト

日本小児神経学会 編集

初版 B5判 並製 380頁 2017年06月16日発行

ISBN9784787822772

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定価:本体5,900円+税
  

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小児神経専門医を目指す医師はもちろん医学生・研修医も小児神経学を俯瞰できるよう工夫した学会編集の書籍.必要にして十分な情報を分かりやすく凝縮・網羅した.習得が必要な疾患は,要点を押さえやすいよう特に簡潔な表現に努め,また図表・画像を多用し視覚的にも記憶に残るよう作り上げた.小児神経学の各領域のエキスパートによる執筆は小児神経学の魅力を存分に伝えている.小児神経専門医資格をもつ医師にも知識整理や確認のためにぜひ手にとってほしい1冊である.

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目次

カラー口絵

刊行にあたって
序文
編集委員・分担執筆者一覧
主な抗てんかん薬一覧

Ⅰ.総論
1.神経発達
2.神経解剖・組織
3.小児神経医療倫理
4.小児神経遺伝学
5.小児神経医療経済
6.診察法
7.小児神経症候学
8.鑑別診断
9.神経学的検査
10.療育
11.脳死

Ⅱ.疾患各論
1.小児神経疾患の救急医学
2.先天異常症候群
3.神経発生異常
4.先天代謝異常
5.神経変性疾患
6.神経皮膚症候群
7.周産期神経疾患
8.神経系感染症
9.自己免疫性神経疾患・感染後の神経障害
10.神経系の外傷
11.中毒・栄養障害
12.脳・脊髄腫瘍
13.脳血管障害
14.てんかんおよびその他の発作性疾患
15.神経筋疾患
16.脊髄疾患
17.神経発達症(発達障害)
18.睡眠障害
19.頭 痛
20.自律神経障害
21.小児内科疾患に伴う神経障害

索引

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序文

刊行にあたって

 このテキストはその名の通り,小児神経専門医を目指す先生方が,専門医試験に向けて勉強する際の羅針盤となることを目的に発案されました.一方,完成したテキストを拝見しますと,読者対象は当初の目論見よりもずっと広い範囲になったと感じております.つまり,本書は,まだサブスペシャリティー領域を決めていない小児科医の先生方に小児神経学の魅力を伝えることのできるものに仕上がったと自負しております.小児神経学の学問・科学・医療としての魅力を,多くの方々に積極的に伝えるための,日本小児神経学会からの強いメッセージになったと思います.

 さらに,医学部学生や初期臨床研修医の方々に小児科学,小児医療の魅力を伝えるためにも力を発揮するのではないかと思うのです.そもそも小児神経学は,小児医学・医療に関わるおおよそすべての領域に強く深く関わっております.胎児期から成人に至るまでの,形態形成(発育)と機能獲得(発達・成熟),および成長発達の各ステージで起こる病態を扱う自然科学として,魅力に満ちあふれています.また,自然科学としてだけではなく,医療経済,医療制度の在り方など社会学的な側面でも課題解決のために力を尽くします.このように広い学問的視野をもった小児神経学の魅力を,より多くの人々に伝えることが本書の真の使命ではないかと感じております.

 ご執筆いただいたのはいずれもその領域のエキスパートの先生方です.ご自身の担当分野に大いなる誇りをもって,その魅力を存分に伝えたいという強い思いを込めて執筆いただいたのだと思います.小児神経学が“選ばれる専門領域”として魅力あふれるものであり続け,学問として医学・医療の発展に寄与し続けていくために,日本小児神経学会が若手医師の力を得てますます発展し一層のリーダーシップを発揮していくために,このテキストが今後も進化し続けていくことを期待しております.

2017年5月

日本小児神経学会 理事長

高橋孝雄



序文

 小児神経学は,小児の中枢神経・末梢神経・筋の先天的および後天的異常を対象とする.頻度の高い疾患から非常にまれな疾患まで,多数含まれる.機会はそれほど多くないとしても,突然外来で稀少疾患をもつ患者さんと巡り会うことがある.その際は,その疾患を知らなければ診断はできない.多くの疾患の正確な知識をもち,早期に診断して,的確な治療を行い,責任をもってその後の人生に寄り添うことが,専門医の使命である.小児神経学の分野では,稀少ではあっても専門性の高い疾患が多いため専門医の活躍の場は数え切れない.

 本書の特徴は,以下のとおりである.
[1]簡にして要を得る:必要にして十分な情報を分かりやすく記載.
[2]正確な記載:国際的に認められているような普遍的な事実を記載.
[3]見やすい表示:図や表を多用して視覚的に記憶に残るように工夫.

 小児神経専門医になるためには多くの経験と知識の習得が必須である.すべての医師が必ずしも専門病院での研修が可能なわけではない.このような状況の中で,小児神経専門医を目指す全医師のために小児神経学全体を俯瞰できるように作成したのがこのテキストである.専門医委員会による「小児神経専門医のための到達目標・研修項目」を基本にして必要項目を選定した.
 小児神経学の対象となる疾患の研究進歩のスピードは非常に速い.例えば,最近は次世代シークエンスとよばれる包括的な遺伝子変異診断法が実現し,多数の原因不明とされていた疾患から原因遺伝子が次々見出されつつある.疾患によっては,診断名や疾患分類が大きく変更される可能性がある.新たな治療法の開発も期待される.また,真実と信じられてきたことが否定されるかもしれない.専門医は常に学習の継続が必要である.
 本書は小児神経専門医にとって必要にして十分な情報を網羅的に記載している.しかし,専門医試験のガイドブックではなく,この1冊で専門医試験のすべてが解答可能となるわけではないことを予めお断りしておく.また,すでに小児神経専門医資格をおもちの皆様にも,知識整理や確認のために,机上に常備の上,機会を見ては熟読されることを強くお勧めしたい.
 本書は多くの小児神経専門医に執筆者として参加してもらい,編集委員による検討を重ね,ようやく完成した.内容については自信をもってお勧めできるが,もし記載について何らかの問題があればその責任はすべて編集委員長が負う.お気づきの点があればご指摘をお願いしたい.本書が皆様に愛読されて,正確な記述を維持するために版を重ねていけるようなテキストとなることを願っている.
 最後に,本書にご執筆をいただいた先生方のご尽力とご献身に深謝申し上げます.

2017年5月

日本小児神経学会専門医委員会委員長
(小児神経専門医テキスト編集委員長)

佐々木征行