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診断と治療社 | 雑誌詳細:産科と婦人科

産科と婦人科

精選された情報満載読者各位にとって欠かすことができない情報をタイムリーに提供. 「生殖おもしろ話」・「外界事情」・「青い血のカルテ」・「産婦人科診療 私のコツ」など連載も充実.

抜群の読みやすさオール2色刷り.一目でキーポイントがわかるレイアウト.

充実したラインナップ日常診療の場で即役立つ「増刊号」を年各1冊発行.日進月歩で激変する医学界のキーワードを読み解き,読者各位の壮大な負託に応えるべく「産科と婦人科」は微力を注ぎます.

2023年 Vol.90 No.2 2023-01-19

超音波がもたらす産婦人科診療の新機軸

定価:3,190円(本体価格2,900円+税)

冊 

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掲載論文

企画 石本人士

Ⅰ.進化した超音波装置と近未来
1.超音波診断装置の新機能をいかに使いこなすか / 山本祐華
2.人工知能が変える産婦人科超音波検査 / 永易洋子・他
3.高解像度のハイエンド装置を産科診療に活かす / 長谷川潤一・他

Ⅱ.臨床への新たな活用法と工夫
4.胎児治療への応用 / 市塚清健・他
5.一絨毛膜双胎の管理 / 鷹野真由実・他
6.妊娠糖尿病妊婦の胎児評価への応用 / 池ノ上 学
7.妊産婦の心血管評価 / 吉松 淳
8.contrastーenhanced ultrasonographyの産科出血管理への応用 / 今井健史
9.子宮内膜症・子宮腺筋症の超音波検査 / 太田郁子・他

Ⅲ.POCUSの実際
10.救急現場におけるPOCUS / 亀田 徹
11.急性腹症のPOCUS(産婦人科領域を中心に) / 畠 二郎
12.分娩管理におけるPOCUS / 松岡 隆
13.産科における急性期POCUS / 松島実穂・他
14.術後管理におけるPOCUS / 泉 顕治・他

症 例
多囊胞性卵巣症候群との鑑別に苦慮したセルトリ・ライディッヒ細胞腫瘍合併不妊の1例 / 横山絵美・他

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ねらい

 われわれは産婦人科臨床において,日々超音波を用いた機器の恩恵を受け,超音波診断装置に至っては今や内科医の聴診器のごとく身近な存在となっている.発展の極みともみえる超音波診断装置だが,ハードウェア・ソフトウェアの技術革新の進化が止まることはない.それゆえに,ハイエンドで多機能の超音波診断装置が身近にありながら,十分に機能を使いこなせていない先生方も多いかもしれない.どのように機能を活かし,引き出していけばよいのか.様々な領域や疾患の診療で,色々な創意工夫がされ,診断に利用され,また利用されようとしている.
 高解像度かつ小型化し,移動して使いやすい超音波診断装置が利用できるようになって,従来の領域別や臓器別の系統的検査とは異なる分野も進展した.これはpointーofーcare ultrasound/ultrasonography(POCUS)とよばれており,ベッドサイドで短時間に観察部位や項目を絞って行われる.特に救急医療,災害医療,プライマリケア,在宅診療などの領域で活用され,POCUSを用いた診療は急速に広がりつつある.いうなればPOCUSとは,時間をかけて行う系統的検査とは異なり,その場でパッとプローブをあててすぐ診療にフィードバックするような超音波検査のやり方である.超音波ガイド下での穿刺手技や子宮内操作など様々な手技もPOCUSの一種であり,産婦人科医にとっては,以前からPOCUS的な使い方はお馴染みであったかもしれない.しかしPOCUSの応用範囲は近年広がりをみせてきており,産婦人科臨床でも今後の展開が期待される.
 また画像診断全体を取り巻く状況としては,発展の著しい人工知能(artificialintelligence:AI)の活用も注目される.なかでも超音波検査は検者に左右される部分の多い検査法であり,得られた画像の解釈でも主観的な要素がなかなか廃せない問題点がある.AIはこの問題点の解消に画像診断支援を通じておおいに役立ってくれる可能性がある.まだまだ克服すべき課題は多いと思われるが,AIを用いた超音波診断の近未来像も覗いてみたい.
 超音波の活躍は診断にとどまらない.超音波にはエネルギーがあり,これを活かした治療もさらなる発展を控えている.
 そこで本号では,上に述べたような論点を中心に,それぞれの分野のエキスパートの先生方に解説をお願いした.超音波と周辺環境の「今」を知り,技術も応用範囲も拡大する超音波がもたらす,産婦人科臨床を展望する機会としたい.

(東海大学医学部専門診療学系産婦人科 石本人士)

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