HOME > 書籍詳細

書籍詳細

当直必携
亀田総合病院 KAMEDA-ER マイナーサージェリーマニュアル診断と治療社 | 書籍詳細:亀田総合病院 KAMEDA-ER マイナーサージェリーマニュアル

亀田総合病院 救命救急科部長救命救急センター長

葛西 猛(かさい たけし) 監修

初版 A5判 並製 280頁 2012年10月31日発行

ISBN9784787819734

定価:本体4,500円+税
  

ご覧になるためにはAdobe Flash Player® が必要です  


内科的救急疾患への対応はこなせても,単純な小外科手技に難渋することが少なくない,初期研修医や若い後期研修医,そして市中の開業医にもぜひ手に取っていただきたい一冊.700点を超えるイラストと写真で,器具の名称・操作法から創傷処置の基本,そして救急医療で出会うさまざまな疾患への正確な対応を網羅した本書は,房総地域50万の生命を預かる亀田総合病院救命救急センターの経験とスキルの結晶である.

関連書籍

ページの先頭へ戻る

目次

I 総論
1創傷処置の基本
 A必要な器具と使用法
  1)小外科手術に必要な器具(instruments) 
  2)手術器具の使い方
  3)結紮法
 B外来で使用する局所麻酔
  1)浸潤麻酔 
  2)伝達麻酔 
  3)硬膜外麻酔
 C止血
  1)一時的止血
  2)永久的止血
  3)血管縫合止血
 D創閉鎖
 E汚染創の処置
 F感染予防の基本
  1)破傷風の予防 
  2)抗菌薬
2創傷治癒のメカニズム
 A創傷治癒に影響する局所的因子と全身的因子
 B創傷の抗張力

Ⅱ 各論
1眼科疾患
 A上眼瞼の反転法
 B細隙灯顕微鏡の取り扱い
 C眼瞼裂傷
 D結膜異物
 E角膜異物
 F化学眼外傷
 Gコンタクトレンズの合併症
 H麦粒腫,霰粒腫
2耳鼻咽喉科疾患
 A耳鏡,鼻鏡の使い方
 B喉頭ファイバースコープ
 C耳内異物
 D鼻内異物
 E鼻出血
 F鼻骨骨折
 G急性中耳炎
 H外耳道炎
 I急性喉頭蓋炎
 J咽頭異物
 K扁桃周囲炎,扁桃周囲膿瘍
3口腔内疾患
 A舌損傷
 B唾石の除去
 C顎関節脱臼の整復
 D舌小帯の切除縫合
4皮膚の腫瘤性疾患
 Aガングリオン
 B粉瘤
 C鶏眼(うおのめ),胼胝(たこ)
 D脂肪腫
5形成外科疾患
 A褥瘡
 B小範囲熱傷
 C指尖部皮膚欠損
 D口唇裂傷
 Eケロイド
6胸部疾患
 A肋骨骨折の除痛,外固定
 B緊張性気胸
 C気道異物
 D食道異物
 E心囊穿刺
 F剣状突起下心囊開窓術
 G化膿性乳腺炎
7腹部疾患
 A FAST(Focused Assessment with Sonography for Trauma)
 B腹腔穿刺,腹腔ドレナージ
 C臍炎,臍肉芽種
 D腹部刺創
 E縫合糸膿瘍
 F鼠径ヘルニア
 G腸重積
 H胃瘻の造設,管理
 I経鼻胃管
 Jイレウス管(ロングチューブ)
8泌尿器科疾患
 A陰囊水腫
 B精索捻転
 C嵌頓包茎
 D尿道損傷
 E尿道カテーテル留置困難
 F陰茎折症
 G陰囊内血腫,精巣外傷
9腟疾患
 A Bartholin腺膿瘍
 B腟内異物
 C腟裂傷
 D緊急避妊薬
10肛門疾患
 A内痔核嵌頓
 B血栓性外痔核
 C肛門周囲膿瘍
 D痔瘻
 E裂肛
 F毛巣洞,毛巣瘻
11爪の疾患
 A爪下血腫
 B爪周囲炎
 Cひょう疽
 D陥入爪
 E爪下異物
12上肢疾患
 A包帯の巻き方とギプス固定
 B肩関節脱臼の整復
 C肘内障の整復
 D槌指(マレットフィンガー)
 Eバネ指
 F指骨骨折の整復固定
 G肩関節穿刺,肘関節穿刺,手関節穿刺
 H鎖骨骨折の固定(クラビクルバンド)と手術の適応
 I上腕骨顆上骨折の整復固定と手術の適応
 J橈骨遠位端骨折の整復固定
 K舟状骨骨折
 Lボクサー骨折(ギプス固定,手術法)
 M手根管症候群
13下肢疾患
 A直達(鋼線)牽引
 B創外固定
 C足関節捻挫
 Dアキレス腱断裂の診断とギプス固定,手術の適応
 E足部の骨折,足根骨骨折の整復固定
 F股関節脱臼と脱臼骨折
 G股関節穿刺,膝関節穿刺,足関節穿刺
 H大腿骨近位部骨折(頸部骨折,転子部骨折)
 I大腿骨骨幹部骨折
 J膝蓋骨骨折の外固定と手術の適応
 K足関節の骨折の整復固定
14CTガイド下ドレナージ
15その他の外科的処置
 A弁状創の縫合
 B伏針の除去
 Cハチ刺傷(アナフィラキシーショックを含む)
 Dイヌ,ネコ,ヒト咬傷
 E釣り針の除去
 Fこむら返り(muscle clamp)
 G Spoke injury
 H指輪の除去
16ショック患者の管理
 A末梢静脈の確保
 B中心静脈の確保
 C静脈切開(カットダウン)
 D動脈穿刺と動脈ラインの確保
 E大動脈遮断用カテーテル挿入
 F気道確保
17経カテーテル動脈塞栓術(適応,手技)

索引

ページの先頭へ戻る

序文

序文
 亀田総合病院救命救急科は2003年より,手術を中心とした三次救命救急体制から,救急外来を受診される軽症から重症まですべての患者の初期評価と初期診療を行うと同時に,関連する科への依頼を行うER体制へと転換した.また,救命救急科が得意とする外傷,熱傷,熱中症,低体温症,刺咬症,急性薬物中毒などの患者は救命救急科の集中治療室に入院させて継続治療を行う,いわゆる「有床型ER方式」を採用して現在に至っている.
 救命救急科をローテーションする2年次初期研修医は,腹部エコー,心エコー,耳鼻咽喉科救急,眼科救急,ACLS,JATEC,縫合法などの創傷処置などを最初に研修する.その後,ERにおいて単純な創傷から複雑な創傷までのマイナーサージェリーの実際の手技を,おもに救命救急科の専従医師より習得する.初期研修医や若い後期研修医の多くは内科的救急疾患に対しては上手に対応できるとしても,単純な小外科手技には難渋することが稀ではない.
 本書は小外科疾患に適正に対応できるように,器具の名称,操作法,創傷の基本的修復法などの総論から,各論として眼科疾患,耳鼻咽喉科疾患,口腔内疾患,皮膚の腫瘤性疾患,形成外科疾患,胸部疾患,腹部疾患,泌尿器科疾患,腟疾患,肛門疾患,爪の疾患,上肢疾患,下肢疾患などを取り上げた.加えて,ショック患者の管理,気道管理,経カテーテル動脈塞栓術,CTガイド下ドレナージなどについても取り上げることとした.内科的救急疾患に対して正確に対応する能力に加え,上述のERで遭遇することの多い小外科疾患や損傷を上手に修復することができるようにわかりやすく記述し,若い研修医がそれを糧として履習することで,本来のER専門医を育成することが本書のねらいである.
 常日ごろ,小外科疾患に直接携わっている亀田総合病院の各科および救命救急科の先生方には,多忙にもかかわらず快く執筆していただいたことに心底より御礼を申し上げる.そして最後に,本書を上梓するにあたってご協力いただいた診断と治療社のスタッフの方々に深甚なる感謝の意を申し上げる.

   2012年10月
  亀田総合病院 救命救急科部長
救命救急センター長
 葛西 猛