一般健診等の胸部X線検査では,迅速かつ正確に異常を見落とさないことが重要となる.本書は,これまで30万枚以上のX線写真を読影してきた著者が,50症例を厳選しクイズ形式で出題,3D(3次元)の目で異常を見極めるコツを盛り込んだトレーニングブック.
X線写真の見かたの手順をわかりやすく解説,症例には難易度を6段階で示し,選択肢やヒントをもとにゲーム感覚で取り組める.基礎編と応用編の2分冊.
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目次
3D(3次元)の目で,
X線写真を瞬時に判断しよう!
本書の使い方
X線画像の見かた(応用編)
Q1~Q50
索引
執筆者紹介
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序文
3D(3次元)の目で,X線写真を瞬時に判定しよう!
「教育や臨床の現場で,もう少し胸部X線写真が解ったら!」と嘆いたことはありませんか?
本書は,2D(2次元)に加工された胸部X線写真を,3D(3次元)の目で瞬時に体を3Dに再生しなおして,異常を判定する目を養います.
本書は2分冊で構成されていますが,基礎編である1冊目のできはどうでしたか? 胸部X線写真読影でだいたい50%は異常な影がわかった人は上出来です.正常な影を異常と誤診するより異常な影を正常だと誤診することが問題となります.基礎編でコツがわかってきた人には応用編というべき本書の謎解きが面白く感じられると思います.
X線写真の影による用語には「腫瘤影,塊状影,円形陰影,孤立性陰影,浸潤影,網状影」などがありますが,このX線写真の影による用語は質的な内容をあらわす疾患名と異なります.X線写真の影の名称のすべてが疾患名に置き換えられるわけではありませんので,X線写真の影の名称と疾患名をどのように使い分けるのかおおまかに本書で理解して下さい.
シャワーのように胸部X線写真をあびて,異常の有無を嗅ぎ取って下さい.