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国立精神・神経医療研究センター
小児神経科診断・治療マニュアル 改訂第3版診断と治療社 | 書籍詳細:小児神経科診断・治療マニュアル 改訂第3版

国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科小児神経診療部長

佐々木 征行 (ささき まさゆき) 編著

国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科主任医長

須貝 研司 (すがい けんじ) 編著

国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所知的障害研究部部長

稲垣 真澄(いながき ますみ) 編著

改訂第3版 B6変形判 並製 524頁 2015年04月16日発行

ISBN9784787821645

定価:本体4,000円+税
  

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白衣に入れてぱっと参照でき,知りたいことがその場でわかる小児神経疾患ポケットマニュアルの決定版.より簡潔でわかりやすい記載にして最新の内容へとアップデート.検査の仕方や鑑別診断,治療の実際はもちろんのこと,社会保障制度の説明や制度を利用する際に必要な診断書の書き方まで丁寧かつ簡潔に解説している.臨床現場で心強い,ポケットの中の頼れる1冊.

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目次

I  症状から考えること,検査すること

1 意識障害
2 運動発達の遅れ
3 筋緊張低下・亢進
4 知的発達の遅れ
5 言語発達の遅れ
6 精神運動退行
7 けいれん発作
8 発作性のエピソード
9 不随意運動
10 歩行障害
11 運動麻痺
12 筋力低下
13 頭痛
14 下肢痛
15 幼児期の対人関係の問題と多動
16 睡眠障害
17 学習上の困難,読み書きの困難
18 低身長・過成長,大頭・小頭

II  検査の目的と方法
1 (1)脳波・脳誘発反応の鎮静方法
(2)脳波の上手な記録法と読み方
2 睡眠ポリグラフィの記録法と読み方
3 表面筋電図の記録法と読み方
4 末梢神経伝導検査の記録法と読み方
5 筋電図の記録法と読み方
6 大脳誘発電位の記録法と読み方
(1)聴覚誘発電位
(2)視覚誘発電位
(3)体性感覚誘発電位
(4)事象関連電位
7 誘発筋電図―瞬目反射の記録法と読み方
8 頭部画像診断(MRI,CT,SPECT,PET)
(1)鎮静の工夫
(2)読み方
9 MRSの記録法と読み方
10 MEGの記録法と読み方
11 光トポグラフィ検査(近赤外線スペクトロスコピー)
12 筋生検の方法と検体処理法
13 神経生検の方法と検体処理法
14 先天代謝異常症の検査
15 血液検査
16 髄液検査
17 尿検査
18 皮膚生検
19 骨髄検査
20 染色体検査
21 遺伝子検査
(1)遺伝子検査の心構えと原則
(2)遺伝子検査の実際
22 病理解剖検査―その目的と注意
23 心理検査
24 聴力検査
25 視力検査
26 (1)神経耳科
(2)神経眼科
27 眼底検査
28 骨密度検査
29 クリニカルパス―てんかん検査

III  治療
1 てんかんの治療
(1)てんかん症候群の診断
(2)てんかん症候群の治療
(3)点頭てんかん(West症候群)に対するACTH療法
(4)熱性けいれんへの対応
2 けいれん重積の治療
3 不随意運動の治療
4 脳炎・脳症の治療
5 筋緊張亢進の治療
6 神経筋疾患の薬物治療
7 睡眠障害の治療
8 ミトコンドリア脳筋症の治療
9 おもな代謝疾患の治療
10 ADHDの治療
11 自閉症の治療
12 学習障害の治療

IV  重症心身障害児のケア
1 脳性麻痺の定義と分類
2 重症心身障害と大島分類
3 採血・点滴のコツ(末梢血管,中心静脈)
4 胃管と十二指腸管の入れ方
5 胃瘻の管理
6 呼吸障害の対策
7 気管カニューレの交換と固定
8 誤嚥検査
9 胃食道逆流症(GERD)の診断
10 栄養管理

V  筋疾患の全身管理,定期評価
1 筋疾患の全身管理,定期評価

VI  在宅人工呼吸療法の実際
1 在宅人工呼吸療法の実際

VII  正常値
1 身長・体重・頭囲
2 生化学検査
3 末梢神経伝導速度
4 瞬目反射
5 誘発電位
(1)聴覚誘発電位
(2)視覚誘発電位
(3)体性感覚誘発電位
6 骨格系

VIII  診断書・福祉制度
1 総説―知的障害福祉(障害者総合支援法を含めて)
2 身体障害者診断書・意見書
3 小児神経外来診療と自立支援医療(精神通院)制度
4 小児慢性特定疾患
5 特定疾患(難病)
6 重症心身障害・筋ジストロフィー
7 特別児童扶養手当
8 障害年金の診断書
9 産科医療補償制度

IX  付録
1 発作記録表
2 睡眠記録表
3 臨床研究に必要なガイドライン

索引
和文索引
欧文索引

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序文

改訂第3版 まえがき

 2003年6月に本書の初版が上梓されました.ご好評をいただいて,初版から6年後の2009年1月に改訂第2版が出版されました.それからさらに6年が経過した2015年に改訂第3版をお届けできることになりました.

 国立精神・神経医療研究センター病院(旧国立武蔵療養所→旧国立精神・神経センター武蔵病院)小児神経科が有馬正高先生を初代部長として1978年に開設されてから,長い年月が積み重ねられました.多くの医師が武蔵から全国に巣立っていきました.その誰もが小児神経学の考え方を基本に据えて,実地診療あるいは研究職・教育職などに邁進しています.限られた期間の経験でも,それが輝きに満ちたものであれば,その後の人生に大きな影響を与えるものです.この本にはそんな「武蔵魂」が詰まっています.それは,闇夜の灯明となり,海路の羅針盤となり,そして険しい岩場の鉄鎖ともなるものであります.本書を頼りに樹海の如き小児神経診療の難所に分け入り,その紆余曲折の道程を無事乗り越えていただければ,これに勝る喜びはありません.

 13年前「みんなで作っちゃおう」と加我牧子先生の呼びかけからはじまった小児神経科診断・治療マニュアルの作成でした.以後も医学の進歩はとどまることなく,小児神経学の領域においても,それまで知られていなかった新しい疾患が増えつつあり,同時に新しい診断法や治療法も加わっています.以前の知識を土台として,朝な夕なに取り入れた新しい知識を上載せしたり古いものと置き換えたりすることが常日頃から必要です.本書も6年前に改訂を行い,さらに今回も時代に取り残されることがないよう大幅な改訂を加えました.執筆者はすべて国立精神・神経医療研究センターの関係者です.そのため,本書のなかには私達が普段考えたり実行したりしていることが反映されています.今回も執筆者と編著者との間で繰り返しブラッシュアップを行いました.「簡潔ななかに正確かつ最新の記載」がモットーです.知りたいときに知りたいことが,ストレートに目に入り頭に残るマニュアルを目指しました.ただし紙数の制限のため,泣く泣く切らざるを得なかった情報もたくさんありました.お気づきの点がありましたら,ぜひご意見をお聞かせくださいませ.
 本書が,多くの先生方のポケットにおさまり,大いに活用されますことを祈念しております.

 今回の改訂にあたり,私達を育て,いつも温かく見守ってくださる有馬正高先生に本マニュアルを捧げます.そして,刊行にあたってご尽力いただいた診断と治療社編集部の柿澤美帆様,金光聡明様に感謝します.


2015年1月
澄み渡る夜空に凜と輝ける冬の星座の気高さ咲きて
佐々木征行