医療系のためのやさしい統計学入門
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 Excel  には「ピボットテーブル」という機能がついています.ピボット(pivot)とは,もともとは時計などに用いられる先端が尖った回転軸のことです.ピボットテーブルを使うと大量のデータを様々な角度から集計したり分析したりできます.表の項目名をドラッグするだけで簡単に目的の集計表を作成することができる大変便利な機能です.サンプルデータで性と高血圧の家族歴の集計表を作る手順は次の通りです.①サンプルデータの表を開きます.② 表のどこかのセルを選択して[挿入]タグを開き,[テーブル]グループの[ピボットテーブル]をクリックします.③ [ピボットテーブルの作成]ダイアログボックスが表示されますので,[テーブルまたは範囲を選択]でサンプルデータがすべて含まれるように十字型のマウスで範囲を選択します.この際,選択する  1  番上の行がのちに項目として表示されるので,  6  行目(番号,性,・・・)まで含めるように範囲を設定します.④[新規ワークシート]を  on  にして[OK]をクリックします.⑤ 新しいワークシートが開き,右にピボットテーブルのフィールドリスト,左に集計表のひな形が開きます.⑥ 右のピボットテーブルのフィールドリストから[ここに列のフィールドをドラッグします]に「高血圧」の項目を,[ここに行のフィールドをドラッグします]に「性」をそれぞれドラッグします.⑦ [ここにデータアイテムをドラッグします]にたとえば「番号」など任意の項目をドラッグします.⑧ すると集計表ができますが,集計表内のセルをどこか選択して右クリックし[値フィールドの設定]を選択します.⑨[集計の方法]タグから[値フィールドの集計]で[データの個数]を選択し,[OK]をクリックします.⑩本文中の「ピボットテーブルによる集計結果」と同じ集計表が作成されます.ピボットテーブルで集計表作成 ⇩期待値を求める ⇩関数  CHITEST  により  p  値を算出 ⇩p  値  <  0.05 ⇒帰無仮説棄却 ⇒統計的に有意な差column ピボットテーブル*145.割合の差(推定と検定)5353

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