2004分かりやすい女性内分泌 改訂第2版
2/6

3ホルモン補充療法 排卵障害の治療法には,排卵の再開を目的とする以外に,本3)ホルモン補充療法571.25mg/日を日曜日から14日間服用し,3週目の日曜日からプレマリン®1.25mg/日とプロベラ®5mg/日を7日間投与し,7日来卵巣から分泌されるホルモンを補充し,月経周期を回復させる方法とがある.ホルモン補充療法には3種類の方法があり,それぞれ開発者の名が冠せられている.❶カウフマン(Kaufmann)療法図24 卵胞期にはエストロゲン,黄体期にはエストロゲンとプロゲステロンが分泌される生理的な状態にシュミレートするホルモン療法である.経口剤を用いる方法と注射剤を用いる方法とがある. 経口剤として用いられるエストロゲン製剤は,結合型エストロゲン(プレマリン®等)が主体であり,プロゲステロン製剤は酢酸メドロキシプロゲステロン(プロベラ®等),EP剤としては従来型のピル(プラノバール®等)が用いられる.カウフマン療法は消退出血の5日目から服用を開始する方法と,ピルのように日曜日から服用を開始する方法とがある.プレマリン®間休薬して服用させる方法は,飲み忘れが少なく,コンプライアンスが高い.この方法では,消退出血は,休薬期間中に起こる.また,プレマリン®1.25mg/日を10日間服用後,中用量ピルを10~15日間服用させる方法もある. 注射剤で行うカウフマン療法の1例は,消退出血後10日目にオバホルモンデポー®10mg筋注,20日目にオバホルモンデポー®10mgとオオホルミンルテウムデポー®125mgを筋注する.

元のページ  ../index.html#2

このブックを見る