2004分かりやすい女性内分泌 改訂第2版
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E剤とEP剤の間隔を10日間以上あけると,EP剤投与前に消3)ホルモン補充療法59退出血が起こる場合があるので,注意が必要である. 剤形による血中濃度の違いを図25に示す.プレマリン®1.25mg/日の服用ではエストラジオールの血中濃度は50~100pg/mlであるが,オバホルモンデポー®10mgの筋注後1~3日後にはエストラジオールの血中濃度は1,000pg/mlに達する.エストロゲンの血中濃度は経口剤では高さの低い長方形を示すのに対し,注射剤では高いピークを有する三角形型を示す.経口剤と注射剤によるエストロゲンの血行動態の違いを念頭におき,目的に応じた投与法を選択すべきである.❷ピンカス(Pincus)療法図26 EP剤を持続的に服用させる方法で,通常月経周期の5日目からピルを21日間服用させる.ピルの服用方法とまったく同じである.中用量または低用量の一相性ピルを用いる.❸ホルムストローム(Holmstrom)療法図27 卵胞からある程度エストロゲンが分泌される第1度無月経や多�胞性卵巣症候群に用いられるホルモン療法で,消退出血の10~15日目からプロゲスチン製剤を10~14日間投与する.プロゲスチン製剤は,プロベラ®5~20mg/日またはデュファストン®10~15mg/日が一般的である.

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