2015頭頸部エコーアトラス
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1耳下腺23c Warthin腫瘍 摘出標本 腫瘍の割面は粗造で部分的に囊胞が存在し,内部に混濁した粘稠な液を含む.d Warthin腫瘍 病理所見 HE染色×4.病理組織では,腫瘍はリンパ間質と好酸性細胞からなる.囊胞構造を示し,内腔に内容物が充満し,変性・壊死所見を呈している.図15 Warthin腫瘍(左耳下腺浅葉)耳下腺内に生じる囊胞性腫瘤には,Warthin腫瘍の囊胞部分が腫瘍全体を占めるようになったものや,唾液の貯留囊胞なども生じるが,真性囊胞もしばしば生じる.超音波所見では境界は明瞭で内部エコーは均質,円形の腫瘤で一定の厚みをもった囊胞壁と貯留液が確認できる.後方エコーは増強する.囊胞の内容液の性状によっては,浮遊物状に動く多数の点状高エコーが観察できる(図₁₆).3耳下腺囊胞a 耳下腺囊胞 Bモード(横断像)境界明瞭な内部エコー均質,点状高エコーが多数観察される内容液を有する囊胞状腫瘤を認める.b 耳下腺囊胞 カラードプラ(横断像)腫瘤内には血流信号を認めず,囊胞と診断できる.図16 耳下腺囊胞(右耳下腺浅葉横断像)15c15d腫瘍後方エコーの増強腫瘍16a-07.5cm/s+07.516b

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