2181LEVEL UP リウマチ診療のための関節エコー活用ガイド
9/12

632.早期診断における超音波の有用性DCEFBAGPointRAでは早期から関節のみならず腱鞘の滑膜炎を認めることがある.診察所見では,関節滑膜炎は関節が紡錘状に腫脹するのに対し,腱鞘滑膜炎は関節範囲を越えて広く腫脹する(図4).これらは超音波を用いることで容易に分別される.典型的な滑膜炎の検出に超音波が有用であった早期RAのケースCase 1症 例77歳,女性病 歴罹病期間2か月,圧痛関節数6個,腫脹関節数9個血液検査CRP 1.7mg/dL血沈 55mm/ 時RF 36IU/mL抗CCP抗体 70IU/mL単純X線骨びらんなし2010年RA分類基準8点:圧痛関節○:腫脹関節○○○○○○○○○図4 RAの典型的な超音波所見(次頁へつづく)A:左手第3指MCP関節(縦断像).強い血流シグナルを伴う関節滑膜の肥厚を認める.さらに,直上の伸筋腱へも炎症の波及を認める.A-1:Bモード,A-2:パワードプラB:左手第3指MCP関節(横断像).関節と伸筋腱の位置関係がわかりやすい.B-1:Bモード,B-2:パワードプラA-2A-1MCPPMCB-1B-2

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る