2216EBウイルス関連胃癌
6/16

42図2 ‌‌症例2:70歳代女性,胃の上部(噴門近傍)のEBV関連2型進行胃癌症例 a ) 上部消化管内視鏡検査では,噴門近傍の小弯側前壁寄りに,粘膜下腫瘍様の部位および境界不明瞭部位を有する2型腫瘍がみられる. b ) 胃切除標本.胃の上部(噴門近傍)の2型病変.gastric carcinoma with lymphoid stroma (CLS),por1>tub2>tub1,MP,pT2,ly0,v0,pN0,EBER(+),H. pylori(+),HER2 score:1+. c ) 腫瘍は,胃粘膜萎縮境界近傍に存在し,切除標本割面では白色調の腫瘤として観察され,辺縁では粘膜下腫瘍様に発育している. d ) 割面で白色調腫瘤の部分は,リンパ球浸潤に富む未分化型腺癌(リンパ球浸潤癌CLS)により形成されている.腫瘍表面には分化型の部分が残存し,深部の未分化型の部分へ向かって分化度の低下がみられる.ほぼすべての胃癌細胞の核はEBER1陽性である. e ) CLS腫瘤の一部は,非腫瘍上皮で覆われており,粘膜下腫瘍様の形態をとっている.〔協力:小畑伸一郎先生・村上知之先生・古谷卓三先生〕   カラー口絵3参照bacEBER1表面が非腫瘍の領域HE染色e分化型の部分 EBER1CLSdCLSCLS EBER1

元のページ  ../index.html#6

このブックを見る