2279内科医のための抗不安薬・抗うつ薬の使い方
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6-2 非定型抗精神病薬第Ⅱ章抗不安薬・抗うつ薬各論―E 主に躁うつ病に用いる薬物 非定型抗精神病薬と気分安定薬は併用される 抗精神病薬とは統合失調症の治療薬である.定型抗精神病薬はドパミン受容体を強力に遮断し,副作用として錐体外路症状や高プロラクチン血症が出現する.一方,非定型抗精神病薬はドパミン遮断よりもセロトニン受容体遮断作用が強く,錐体外路系副作用が少ない.抗躁作用や抗うつ作用も期待でき,気分安定薬と非定型抗精神病薬はしばしば併用される.なお,オランザピンとクエチアピンは糖尿病患者,既往患者には禁忌であり,投与中は血糖値測定などの観察を十分に行う. アリピプラゾールはうつ病・うつ状態への適応をもつ アリピプラゾールはドパミン部分アゴニストである.統合失調症や双極性障害の躁症状の適応以外に,既存治療で十分な効果が認められないうつ病・うつ状態への適応をもつ.抗うつ薬の強化薬としてSSRIやSNRIと併用され,3mgの少量で効果がある.CYP3A4やCYP2D6阻害作用を有するパロキセチン,フルボキサミン,デュロキセチンと併用すると血中濃度が上昇するおそれがある.錐体外路症状や高プロラクチン血症を生じにくいが,アカシジアの出現頻度は高い.アカシジアは投与初期に出現し,統合失調症よりもうつ病で出現しやすい.むずむず脚症候群,不眠,易疲労感などの副作用にも注意する.投与初期に体重が増加することがある.(図1) オランザピンは双極性障害の躁症状およびうつ症状への適応をもつ オランザピンはドパミンD2受容体遮断とセロトニン5-HT2受容体遮断作用のほかにも,多非定型抗精神病薬137図1アリピプラゾールの受容体結合特性5-HT2A5-HT1D,2BD3α1,2CD2H15-HT1Aアリピプラゾール

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