2304東大病院 新生児診療マニュアル
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●その後も呼吸状態の悪化がなければ,回路を閉鎖して24時間観察する. ●その後もエアの貯留がなければ,カテーテルを抜去する. ●乳び胸の場合,ウォーターシールを基本とする. ❖c 注意点および合併症 ●肺実質の損傷,肋間動静脈の損傷による出血,感染など. ●胸水の場合,穿刺時の多量の液体流出により血圧低下をきたす場合がある.長期にわたる場合,血清タンパクの喪失により低栄養・低γ⊖グロブリン・凝固異常などをきたす.いずれの場合も適宜膠質液の補充により対応する. ❖d  アスピレーションキットやトロッカーカテーテルを使用した実際の穿刺 ●局所麻酔の後,メスにて前腋窩線第5~6肋骨上縁に5 mm程度の皮切をおく(図6). ●曲がりペアンを用いて皮切をやや広げ深くする(図7). ●カテーテルを皮膚に対してやや立て気味に刺入する.肺図6●皮膚切開前腋窩線肋骨上縁図7●切開口の拡張251 第3章

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