2335はじめて学ぶ小児血液・腫瘍疾患
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はじめに●血算なんて簡単だから,今さら教えてもらわなくてもよいと思っている方へ,それは本当だろうか?●血算は容易に検査依頼できるために,毎日のようにみているからこそ,なかなかに奥が深い.本項では血算をみるコツについてまとめる.●短時間で効率よく,安価に,しかも低侵襲で正しく診断することが,診療現場には求められる.安価な血算から必要十分な情報をいかに引き出すか,に医療者としての真価が問われる.1.血算を解釈するための基本●血算の異常をみたら検査結果が正しいかを疑う.採血に手間取る,検体の攪拌不十分,検体の1501血算の見方血算なんて簡単だと侮らない.小球性貧血(MCV<80 fL)をみたときに,血清鉄が低値であるだけで鉄剤を使うのは御法度.血清フェリチンを追加検査する.血小板減少,白血球正常,貧血なしの場合,免疫性血小板減少症(ITP)と短絡的に考えない.目視血液像(好中球,芽球),網赤血球数,LDH,尿酸を追加検査する.血小板減少症患者には非ステロイド性抗炎症薬は安易に使わないように指導しておく.出血を助長する可能性がある.To DoNot 血算の異常をみたら,手技による血液凝固や溶血がないか? を,まずは疑う.小児の基準範囲は年齢によって異なるので,おおまかな変化は覚えておくとよい.急性の造血障害では最初に血小板または好中球が減ることを知っておく.高度の貧血(Hb<7.0 g/dL)があり,網赤血球数が著減(<20,000/μL)または著増(>200,000/μL)している場合は専門医に直ちに紹介する.白血球数が<1,000/μLまたは好中球数が<500/μLの場合は専門医に直ちに紹介する.発熱を伴っていれば緊急搬送する.血小板数が<20,000/μLであり,止血困難なら直ちに搬送する.発熱や汎血球減少症,多臓器疾患があればさらに危険である.To Do

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