2418医療系学生のための医用質量分析学テキスト
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Part.1 基礎編4脱プロトン分子[M-H]-(図4),ナトリウムイオン付加分子[M+Na]+などが含まれる.□イオンが結合開裂により,それより小さい質量の化学種を生成する反応をフラグメンテーションといい,生成したイオンをフラグメントイオンという.□同位体イオンによるピークを同位体ピークという.□一般にタンパク質,ペプチドの質量分析には,正の電荷をもつ正イオンを測定することが多い.□核酸などの陰性荷電物質の質量分析には,負の電荷をもつ負イオンを測定することが多い.□質量分解能はどれだけ近いm/zをもつ2つのピークを十分に分離できるかという質量分析計の性能を表している.質量分解能Mまたは正イオンM+・負イオンM-・電子電子イオン化図3電子の脱離と付加による分子のイオン化質量100の分子から電子(0.0005)が1つ外れると,m/z=(100-0.0005)/1=99.9995の正イオン(M+・)が生成する.質量100の分子から電子(0.0005)が1つ付くと,m/z=(100+0.0005)/1=100.0005の負イオン(M-・)が生成する.Mまたは正イオン[M+H]+負イオン[M-H]-イオン化プロトンプロトン図4プロトンの脱離と付加による分子のイオン化水素原子(1.0078)から電子(0.0005)が外れるとプロトン(1.0073)になる.質量100の分子にプロトンが1つ付いた場合,m/z=(100+1.0073)/1=101.0073の正イオン([M+H]+),2つ付くと,m/z=(100+1.0073×2)/2=51.0073の正イオン([M+2H]2+)が生成する.質量100の分子からプロトンが1つ外れた場合,m/z=(100-1.0073)/1=98.9927の負イオン([M-H]-),2つ外れると,m/z=(100-1.0073×2)/2=48.9927の負イオン([M-2H]2-)が生成する.

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