2454不安とうつの統一プロトコル 診断を越えた認知行動療法 臨床応用編
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25診断横断アセスメントと事例概念化第2章                      氏名: UP事例概念化の例呈している問題 ―割り当てられた仕事を時間内に終えるのが難しい ―同僚との付き合いで「考え過ぎ」てしまう ―会議で発表する際に不安を感じる ―交友関係が狭く,不満を感じている強くて不快な感情:―人付き合い,仕事における不安―発表で決まり悪い思いをすることへの恐怖―友人がいない悲しみ嫌悪反応:―「仕事でストレスがあると,何も終わらせられない」―赤面するのが怖い―「さみしくなるなんてばかみたいだ。友人がいないのは自業自得なのだから」回避的な対処状況回避/逃避:会議のリーダー役を断る,職場の催しから早く帰る,古い友人に連絡を取ろうとしない微妙な行動回避:割り当てられた仕事を先延ばしにする,同僚とあまり目を合わせずに話す,発表を急いで終わらせる認知回避:さみしさに考えが及ぶとテレビを観始める,目前に迫っている発表について考えるのを避けるためにうたた寝をする安全信号:自分の姉妹が一緒にいるときしか社交的になれない治療計画:治療の焦点/中核モジュールの適用モジュール3:友人が少ないことに関して断定的に反応しない練習をする,家にいて仕事のことが心配になったときには現在にとどまるモジュール4:仕事でミスをすることについて脱破局視する,古い友人に誘いを断られる可能性について客観的に考え直すモジュール5:代替行動を練習する(例:発表中,ゆっくり話す)モジュール6:赤面への曝露(頬をつねる,熱い飲み物を飲む,厚手のコートを着る)—その後,これを人前で話す曝露と組み合わせるモジュール7:感情曝露:古い友人に電話する,仕事で発表する,割り当てられた仕事をすぐに始める

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