2458一般医のためのベーシックてんかん診療
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518.年代別てんかんの特徴と代表例発症年齢は12~18歳で,高校生に発病するのが特徴.ミオクロニー発作に気づいていないことも多く,突然の全般けいれん発作が出て受診することが多い.ミオクロニーの存在を自覚していないことが多いので聴取することが大切.遺伝的背景があり,家族歴を1/3に認めるが男女差はない.このてんかんや小児欠神てんかん,若年欠神てんかんや覚醒時大発作てんかんなどの特発性全般てんかんが同一家系に認められることがある.光過敏性を約30%に認める.睡眠不足,アルコール過飲,精神的ストレス,疲労が発作誘因になることがある.知能は正常であることが多い.MRI異常は認めないが,頭が少し大きい印象を受けることがある. 若年ミオクロニーてんかんとほかの年齢依存性特発性全般てんかんの関連を図11に示す.3)検 査脳波は発作時,発作間欠期に前頭部優位の全般性対称性の3~6Hzの多棘徐波複合の群発を認める.ミオクロニーに先行して認められるこ510小児欠神てんかん若年欠神てんかん若年ミオクロニーてんかん覚醒時大発作てんかん15歳図11 年齢依存性特発性全般てんかんのオーバーラップ特発性全般てんかんに属するそれぞれのてんかんの発症年齢,欠神発作や全般けいれん発作などの発作型が重複して認められるのをこの図から理解しやすい.(日本てんかん学会(編):てんかん専門医ガイドブック.診断と治療社,2014より)

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