2461脳波判読オープンキャンパス
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★☆☆☆3spike判定のフローチャート spikeを取りこぼさないためにもまずは「spike疑い」の所見をしっかりと拾い上げる.この拾い上げ作業自体は感度よく実施すべきだが,なんでもかんでもspikeとしてはならない.脳波の過剰診断によって,てんかんではない患者をてんかんと診断する過剰診断だけは避けねばならない.spikeの条件を満たすかどうか改めて丁寧かつ厳しく確認する(図5).脳波の判読は「疑わしき4444は罰せず」が原則である.てんかん性放電(spike)の判定のフローチャート図5尖った波形のスクリーニング後続徐波(after-slow)がある正常亜型が除外できている*尖った波形は背景から逸脱しているか?・尖りの振幅・先端の尖り具合アーチファクトではない再現性がある(局在と形状)*正常亜型を疑うときのポイント: ①周波数が6 Hz前後 ②左右の両側性に出現 ③高振幅ではない(75 μV以下など) ④傾眠時に出現**鋭一過性波の例: ①spike成分はspikyだが,後続徐波がないか,あっても低振幅 ②spike成分はspikyではあるが,低振幅で背景から逸脱していない ③棘波様だが再現性がない ④正常亜型との鑑別が困難棘波/鋭波(spike/sharp wave)正常亜型(normal variant)鋭一過性波**(sharp transient:STs)アーチファクト(artifact)後続徐波の振幅がspike成分の50 %以上再現性がある(局在と形状)YESNO204第Ⅱ章 脳波レポートが出来るまでの7 STEP

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