2536分散脳
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12分散脳 バラバラな思考がひとつになる時みほさんより母のお腹にいた頃 誰も聞くことが無かったので,書くことも話すこともしなかった,母のお腹にいた頃のことから書いていこうと思います. 私の記憶なのか体感で覚えているのか定かではないが,書けることは書いていこうと思います.お腹の中にいるとは最初,いえお腹の中から出るまでは,自分がお腹の中にいるとはわかりませんでした.周りの大人が「お母さんのお腹の中にいたんだよ.」というから,あそこはお腹の中だという事が分かりました. お腹の中は,いつも暗いわけでもなく,安定しているわけでもなく,静かなわけでもなかったように思います.ただとても気持ちのいい温度の中で過ごすことが出来ていたように思います.お風呂に入った時のような感じとは,まったく違う感じです.お腹にいたときの感じは,お湯のように温かくはあったものの,体がつつみこまれているような感じがしました.だからなのかとても居心地がよくて,いつまでもいたくなる感じがしたと思います.お腹の温度の微妙な変化で,嫌な気分なのか,いい気分なのかはあったようにも思いますが,それが母の,感情で変化していたのかは,わかりませんでした.ただ窮屈に感じるときに,微妙に嫌な温度になったと思うのでそれが,母の心の負の影響だったのかもしれません.この窮屈な感じは,生まれる時に感じた窮屈な感じとは,また違うのですが,言葉でどう説明したらいいのかよく分かりません. お腹を触られるとなんか気持ちがいい時と不快な時があって,気持ちがいい時は体が反応していたように思います.不快な時は,固く体を丸めていたように思います.これって今の嫌な時の状態と似ていると思います.生まれてからこれまでの間で,お腹の中と同じような体験はなかったように思います.お腹の中で感じたこと お腹の中は,薄暗かったり,それよりちょっと暗くなったり,明るくなったり少しの変化はあったように思います.今のように朝があったり夜があるという風には感じられませんでした.うすぼんやりとした中で,ほんの少しの変化だったように思います.ただそこはとても眠くなるくらいのいい感じの暗さでした. お腹の中での音は,初めの頃(音が聞こえるようになった頃)は,ただ響く感じでした.例えると鐘つき堂で突いた時の反響の後のほうに似ているような感じです.初めは,声なのか,音なのか,音楽なのかは,わからなかったと思います.声は,はっきり聞き取ることはA 記 憶2 産道を通った記憶

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