2639災害時子ども支援ハンドブック「子どものこころの応急手当」
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災害時の子どもへの支援意外と知らない ?!3 子どものこころの応急手当て0 〜 3 歳・より親や養育者から離れない・睡眠や食事行動に変化が起きる・より幼い行動に戻る・いつもより泣いたり,イライラしている・他者の反応に対して敏感になる4 〜 6 歳・親や養育者から離れない・睡眠や食生活における変化・幼い行動に戻る・動きが少なくなる,もしくは多動になる・遊ばない,同じ遊びを繰り返す7 〜 12 歳・さまざまな身体症状の訴え・睡眠障害や食欲不振・攻撃性,苛立ち,落ち着きのなさ・集中力の欠如,学習意欲の低下,学校へ行きたがらない・起きた出来事について繰り返し話したり,遊びで表現し,同じ遊びを繰り返す13 歳以上・強い責任感や罪悪感をもつ・自滅的な行動,他者を避けたり責める攻撃的な行動が増す・大人を頼るより,仲間をより頼るようになる図 4 危機的状況下で子どもが一般的に示す反応や行動例〔Save the Children on behalf of the Child Protection initiative: Psychological First Aid for Child Practitioners, Denmark, 2013[訳:(公社)セーブ・ザ・チルドレ ン・ ジ ャ パ ン「 子 ど も の た め の 心 理 的 応 急 処 置 ―Psychological First Aid for Children (PFA for Children)」(子どものための PFA, 2016 )]〕子どもは認知的にも情緒的にも発達途中段階であり,大人とは異なった反応や行動,考えを示します(図 4).これらは,災害など異常な事態における子どもの正常な反応や行動例です.災害の影響を受けた子どもたちもまた,大人と同様にさまざまな心理的・社会的問題に直面します.多くの子どもは,生きていくうえで必要な基本的なニーズと,遊びや学びなどの子ども特有のニーズが満たされ,安心できる親や保護者と一緒にいることで,再び安心感を得て,落ち着きを取り戻すことができるといわれています.111災害の影響を受けた子どもたち3

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