2639災害時子ども支援ハンドブック「子どものこころの応急手当」
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準備支援のための準備・避難場所と緊急時に利用できる支援を事前に確認する・正確な情報源や入手方法を知っておく・危機的な状況下での子どもの一般的な反応や行動も理解して おく(図 4を参照).見る子どもの様子に注意を向ける・普段と様子が違う子どもはいないか・子どもの親や養育者の様子はどうか緊急の対応が必要な子どもの確認・緊急医療や衣食住が必要な子どもとその家族がいないか・虐待や暴力など危険にさらされている子ども,特別な支援が必要な子どもがいないか聴く支援が必要な子どもに寄り添う・子どもが話しやすいような,安心できる環境を作る・子どもの話に耳を傾け,共感を示す・子どもの話を判断せず,心配事を尋ねるつなぐニーズに応じて必要な支援・情報につなぐ・基本的なニーズを満たし,適切な支援や情報につなぐ・子ども特有のニーズにも対応し,子どもと家族を社会的支援につなぐ・一緒にできることを考えて問題に対応する手助けをする図 5 子どものための心理的応急処置の行動原則(準備・見る・聴く・つなぐ)〔Save the Children on behalf of the Child Protection initiative: Psychological First Aid for Child Practitioners, Denmark, 2013[訳:(公社)セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン「 子 ど も の た め の 心 理 的 応 急 処 置 ―Psychological First Aid for Children (PFA for Children)」(子どものための PFA, 2016 )]〕では,支援者は,実際にどのように子どものレジリエンスに働きかけ,さらなる支援が必要な子どもに対して適切な対応を行うのでしょうか.ここで活用されるのが,PFA の行動原則「準備・見る・聴く・つなぐ」です.子どものための PFA の詳細を図 3,5 に示します.Cha pter 3災害時の子どもへの支援112子どものための心理的応急処置(PFA)

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