気管支喘息Q0592役立ち度★☆☆ トリビア度★★★1) Reihsaus E, et al.:Am J Respir Cell Mol Biol 1993;8:334-339[PMID:8383511]2) Mangunnegoro H, et al.:Int J Clin Pharmacol Ther 2011;49:614-621[PMID:21961486]3) Rabbany MA.:Mymensingh Med J 2023;35:10-17[PMID:36594293]4) Beasley R, et al.:J Allergy Clin Immunol Pract 2023;11:762-772[PMID:36639054]1) Gutglass DJ, et al.:Pediatrics 2000;105:E67[PMID:10799631]2) ベネトリン吸入薬インタビューフォームな発作コントロールが得られると報告され4),これが今後の喘息管理の中心になると思われる.内服薬と貼付薬は,効果発現のピークが1~2時間以降であり,発作時には用いない.また注射薬は心血管系に及ぼす作用が強く,集中治療室での使用に限られる.気管支拡張薬の1つであるサルブタモールを用いた報告では,希釈の有無による吸入時の有効性に差は認めなかったが,同時に有害事象の報告もされていない1).また,医薬品インタビューフォーム2)の参考資料欄には,原液による吸入も可能と記載があり,必ずしも希釈をせずとも使用できる可能性はある.噴霧速度は各ネブライザーによって規定され,原液を使用する場合は希釈を行わないため,投与薬剤量に対する全体薬液量が少なくなり,投与時間が短くなる.また,ネブライザーの種類によっては,ネブライザーデバイスの目詰まりを起こす(起こしやすくなる)可能性,あるいは,デバイス内の残存薬液量に差が出ることも考慮して使用する必要がある.以上,吸入効率や手技による問題などの報告が不足しているが,気管支拡張薬を必ず生理食塩液などで希釈して使用しなければいけないことはないと思われる.49文献文献気管支拡張薬(β2刺激薬)は必ず生理食塩液で希釈し使用する必要があるのか?
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