2636小児の身体診察×エコー超入門
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142ハウストラ図1 正常上行結腸腸管壁は薄く,内部に便とガスが存在するため背側の腸管壁はみえない.ハウストラが確認できる同定しやすい結腸を先に描出して,それではないものが小腸(空腸),とすると重症例でも対応が可能である. 回腸は右下腹部のBauhin弁の位置では確実に同定できるため,概ね右下腹部の小腸を描出し回腸とするとよいが,ここでも先に上行結腸を描出しておいて,回腸を描出してもよい. 結腸内はガスが存在することが多く,蠕動はほとんど認めず,ハウストラが認められることでも確認できる(図1)が,小腸の蠕動が低下し内部にガスが存在すると,鑑別は急に困難となりうる. 一般論として結腸の描出のポイントは下記の通りである. 初診の場合は症例によっては,結腸の描出を行う前に仰臥位X線で腸管のガス分布を確認しておくことも有用である.腸回転異常や内臓逆位などの先天的な構造異常のスクリーニングや,どの腸管にどの程度ガスや内容物が入っているかは個々の患者で全く異なることに加えて,あらかじめ異常ガスにみえる部分はエコーで確認することができるため,腹部単純X線写真を撮影している場合はそれを参考にするのもよい.①上行結腸:後腹膜に固定されているため,最外側・最背側から当てることを試みる.小腸と確実に区別するため,まずは腹側から当てず背側から探すか,回腸末端や虫垂から探していく.②横行結腸:上行結腸から連続させるか,正中横断で描出する.後述するように縦断像での同定(蠕動のないことを利用)を行う方法も有用である(図2).体格による走行差を意識する(体格がよいと頭側,痩せると尾側・臍下までたわむこともある).臥位であれば横行結腸が結腸の中では一番腹側に位置するた

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