54乳児では無呼吸・百日咳ワクチン未接種図3-14 急性咳嗽の鑑別診断フローチャート－経過が3週未満の咳嗽－・ 突然の発症で急激な進行による悪化が予想される場合や，呼吸困難，低酸素血症を認める場合は救急外来でみる咳嗽の鑑【手がかりとなる所見】【疾 患】急性鼻咽頭炎（感冒）鼻副鼻腔炎ウイルス性クループ急性喉頭蓋炎下気道感染症（気管支炎，肺炎，細気管支炎，胸膜炎）アレルギー性鼻炎喘 息先天異常気道異物， 誤嚥（吸引）百日咳アナフィラキシー3週未満の咳嗽鼻汁，くしゃみなどの症状はありますかいいえ別診断フローチャート（p.60）を参照・基礎疾患の存在を疑わせる咳嗽に伴う特異的所見を認める場合は慢性咳嗽の鑑別診断フローチャート（p.58）を参照・基礎疾患が存在する場合には，急性咳嗽の原因疾患の経過が修飾されることがある・長引く咳に移行することがあるため注意が必要はい全身状態良好湿性咳嗽，膿性鼻汁，後鼻漏犬吠様咳嗽，吸気性喘鳴嗄声，呼吸困難，流涎全身状態悪化，聴診上の副雑音3主徴（水様性鼻汁，くしゃみ，鼻閉），咳払い，アトピー素因反復性の呼気性喘鳴，アトピー素因，呼吸困難など生直後の発症（喘鳴）誤嚥・吸引のエピソード，むせ，嗄声，喘鳴発作性の咳込み，吸気性笛声，レプリーゼ，咳込み後の嘔吐アレルギー歴，原因食物，薬剤の摂取，ハチなどの刺傷歴参考文献・ Shields MD, et al. BTS guidelines：Recommendations for the assessment and management of cough in children. Tho-rax 2008；63（Suppl. 3）：iii1-iii15・ Kelley LK, et al. Managing acute cough in children：evi-dence-based guidelines. Pediatr Nurs 2007；33：515-524合には早期に他の原因疾患の検索を行う必要がある． 咳嗽に対する患児や保護者の不安は強く，医療機関受診に際し過大な期待を抱いている場合が少なくない．ていねいな診療を心がけ，予想される咳嗽の原因や経過，様子を観察することの重要性，改善しない場合や増悪時の対応などについて納得できるように説明することが重要である．安易な投薬が安心感をもたらす場合もあるが，かえって不安感を増長する危険性が指摘されている．患児・保護者への指導が重要
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