2 蘇生処置 Ⅱ.循環器系A末梢静脈路確保46穿刺部位がみつからないとき赤色LEDライト(図2)(トランスイルミネーター)を使用する手足が冷たいときは温罨法などで手足を温める指背側部は意外なところではあるが探してみる価値はある解剖学的目印の近くに必ず存在する静脈を穿刺する(下腿内果前方の伏在静脈など)エコーを使用する〔15B「エコーガイド下中心静脈路確保」(p.218)参照〕適 応 輸液や薬剤投与が必要なとき.必要物品 ①駆血帯あるいは輪ゴム,②アルコール綿,③プラスチックカニューレ型血管内留置針(図1),④固定用物品,⑤輸液ラインやシリンジ,⑥術者の感染防御服(手袋など).オプション:赤色LEDライト(図2)(トランスイルミネーター),エコー.手 技1.血管の走行を確認の上,挿入部位を決め(図3),挿入部位より近位を駆血帯で巻く(新生児は輪ゴムを使用してもよい).穿刺はより遠位からはじめ,不成功なら近位に移動する.2.穿刺部位周囲をアルコールで消毒.3.しっかりと固定された状態で,カテーテルを静脈の走行と平行に,静脈穿刺部位よりも数mm遠位の皮膚に浅めの角度で挿入する(図4a).4.内筒のフィルターに血液が逆流してくるまでカテーテルを前進させる.逆流がみられたら(ベベル部のみが血管内にある状態),さらに数mmカテーテルを前進させ(外筒も血管内に挿入),外筒だけをゆっくりと進める(図4b).5.血液が検査のために必要なときには,このとき採血も一緒にする.6.輸液ラインを接続し,問題なく流れることを確認し,固定する(具体的固定法は各施設の方法に従う).起こりうる合併症 ①隣接する動脈や神経の穿刺,②輸液や投与薬剤の血管外漏出,③感染(血管炎など).コツ
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