2674リハビリテーションに役立つ画像の見かたガイド
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C4 Partolumnコ ラ ム聴神経鞘腫の患者は患側の聴力が低下していることが多い.基本的に健側から話しかけることを心がけ,声量にも留意する必要がある.難聴の患者E |脳腫瘍 5 神経鞘腫頭頭部部のの疾疾患患とと障障害害のの画画像像評評価価をを理理解解ししよようう167比較的小さい場合(3 cm 以下)や術後残存腫瘍に対しては,定位放射線治療を行うことがある.画像上で聴神経や顔面神経を同定することは困難であり,術中の聴性脳幹反応検査や顔面神経モニタリングなどの電気生理学的検査が有用である. 腫 瘍が大きく脳幹や小脳に対して圧排が強い場合はふらつきや失調症状で発見されることが多い. 手術の有無にかかわらず聴力障害を伴うことが多いため,それを考慮することが重要である. 術後に顔面神経麻痺を生じた場合は,嚥下障害や構音障害などの出現に留意する.一方で,高齢の患者には難聴があるものと勝手に医療者が思い込み,耳の近くで大声を出していることがある.かくいう筆者もその一人であり,患者に思わず「うるさい!」と叱られたことがある.まずは常識的範囲内で大きな声ではっきりと話すように心がけ,聞き返されたときには耳元で話しかけるといった対応がよいと思われる.(平井 聡)リハビリテーション治療と留意点機能予後と所見

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