Cクラミジア感染症Ⅲ 治療および微生物学的治癒表 3 クラミジア感染症の治療法63 ●●Doxy：ドキシサイクリン，AZM：アジスロマイシン，STFX：シタフロキサシン．薬剤投与法Doxy100 mg，1 日 2 回，7 日間，経口AZM1,000 mg，単回，経口STFX100 mg，1 日 2 回，7 日間，経口場合，約 7 割の頻度で直腸・肛門でも陽性を示すことが知られており8），腟で陽性の場合は直腸・肛門の感染も考慮した治療を行います． Doxy による治療では，約 25％の患者に消化器症状（下痢，腹痛，悪心・嘔吐，消化不良等）を中心とした副作用がみられます．特に食前に服用した場合に悪心を呈することが多いため，患者には食後の内服を勧めます．また，Doxy は，妊婦や授乳婦への投与は禁忌です．胎児の骨や歯牙への影響（色素の着色等）を引き起こす可能性があるため，必ず問診で確認しましょう．b アジスロマイシン（AZM） AZM 1,000 mg 単回経口投与は，Doxy が使用できない場合の代替薬として考慮されます．Doxy に比べて微生物学的治癒率が低いというエビデンスがあり，特に咽頭，直腸・肛門感染が否定できない場合，治療失敗の可能性があることに注意が必要です（表 4）． AZM の使用を検討するケースは以下の通りです．①妊婦・授乳婦の場合② 咽頭・肛門感染が否定され，性器のみ陽性のケース（淋菌検査されていることが望ましい）③ Doxy の 7 日間の経口投与を完遂することが難しいと判断される場合有効部位性器，咽頭，・第一選択薬直腸・肛門・妊婦，授乳婦への投与は禁忌・消化器症状の副作用に注意性器，咽頭，・Doxy が使用できない場合の代替薬・ 咽頭，直腸・肛門感染への治療成績は直腸・肛門Doxy に劣る性器，咽頭，・ クラミジア感染症の第一選択薬として直腸・肛門は推奨されない・ 他の感染症（例：ニューキノロン感受性菌による精巣上体炎等）の同時治療に有用な場合がある備考
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