第1部てんかん研究・診療の最前線図 1 上段: 頭部 MRI T2 強調画像(axial/coronal)にて両側前頭葉 下段: FDG-PET にて,右前頭葉眼窩面,右外側側頭葉に低代謝6 日間で 5 回の発作を捉えており,急に激しく,ばたばたと右足を蹴る,回すような動きを 1 分程度認めた.脳波変化は,T4>C4 から rhythmic θ が出現している.発作間欠期脳波異常は,① T4>F4 から spike,② Fp1/Fp2 から spike/sharp wave が出現していた.非侵襲的検査ではてんかん焦点同定困難と判断され,発作緩和と術後のてんかん焦点同定のための所見の側方性を期待して前方脳梁離断術が施行された.術後 1 年 8 か月経過して,発作の severity は改善したが,頻度は週単位で再燃した.FDG-PET では,右前頭葉,右外側側頭葉に低代謝を認めた(図 2).SEPCT は,FDG-PET と同所見である.ビデオ脳波検査では,hyperkinetic seizure (wiggling like)から FIAS →焦点起始両側強直間代発作(focal to bilateral tonic-clonic seizure:FBTCS)へと移行する発作を認め,脳波変化は右側頭部優位の律動波が出現していた.発作間欠期脳波異常は,T4/Fp2, F4 から spike が出現していた.検査所見の解釈を,①発作症候,②脳波所見,③ MRI,④ FDG-PET に分けて,それぞ内側に T2 高信号域を認めている領域を認めている21730 薬剤抵抗性てんかんの理解:脳波・症候学・画像をもとにした治療アプローチの実際 2 てんかん焦点の仮説 2 てんかん焦点の仮説 てんかん焦点の仮説 てんかん焦点の仮説 てんかん焦点の仮説
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