2691肝臓まるかじり
3/12

第I部検査ASTALTLDHALPγ—GTP 男性:13~64 U/LAlbIgChET—ChoPlt検査項目基準値13~30 U/L男性:10~42 U/L女性:7~23 U/L124~222 U/L106~322 U/L女性:9~32 U/L4.1~5.1 g/dLIgG:861~1,747 mg/dLIgA:93~393 mg/dLIgM:男性 33~183 mg/dL,女性 50~269 mg/dL男性:240~486 U/L女性:201~421 U/L142~248 mg/dL15.8~34.8 万/μL共用基準範囲とは,施設間で標準化された検査値の目安であり,従来の施設独自の「基準値」と異なり,全国的に一律の範囲が定められている.解釈には,検査法や患者背景によるばらつきを考慮し,臨床文脈と合わせて判断する必要がある.(日本臨床検査標準協議会基準範囲共用化委員会:日本における主要な臨床検査項目の共用基準範囲―解説と利用の手引き―.2022/10/01 版より一部抜粋)AST 値,ALT 値500 U/L 超急性ウイルス性肝炎,AIH,ALD,DILI,急性循環不全によるショック肝,うっ血性心不全100~500 U/LB 型慢性肝炎,C 型慢性肝炎,AIH,PBC,DILI,MASLD,ALD,閉塞性黄疸,急性胆道疾患100 U/L 未満慢性肝炎,DILI,ALD,MASLD,肝硬変,胆汁うっ滞性肝疾患AIH:自己免疫性肝炎,ALD:アルコール関連肝疾患,DILI:薬物性肝障害,PBC:原発性胆汁性胆管炎,MASLD:代謝機能障害関連脂肪性肝疾患.AST/ALT 比ALT 優位(AST<ALT) 慢性肝炎AST 優位(AST>ALT) ALD,DILI,肝硬変,進行肝がんAST=ALTALD:アルコール関連肝疾患,DILI:薬物性肝障害. 表 1  肝疾患の評価に用いる主な検査項目と共用基準範囲 表 2  AST 値,ALT 値の上昇と想定される疾患 表 3  AST/ALT 比(AAR)と想定される疾患B 血液検査 | 2 一般肝機能検査臨床的意義肝細胞や心筋,骨格筋の損傷を示す.肝疾患や心筋梗塞などで上昇.肝細胞の損傷を示す.肝炎や脂肪肝で上昇.細胞損傷や溶血を示す.心筋梗塞や肝疾患で上昇.胆道閉塞や骨疾患で上昇.肝臓や胆道の障害を示す.アルコール性肝疾患や胆道疾患で上昇.栄養状態や肝機能を反映.低値は肝疾患や栄養不良を示す.感染症や自己免疫疾患の診断に用いる.肝機能や栄養状態を反映.低値は肝疾患や栄養不良を示す.脂質代謝や動脈硬化のリスクを評価.出血傾向や血栓リスクを評価.低値は出血リスクを示す.想定される疾患想定される疾患急性肝炎9

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る