第II部疾患 図 2 Caroli 病の MRI 図 3 Caroli 病の内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP) 1 保存的治療の基本方針B 疾患各論 | 26 Caroli 病(先天性多発肝内胆管拡張症)abbaり施行困難な場合も多く,非侵襲的に肝内胆管の描出が可能な MR 胆管膵管撮影(MRCP)や点滴静注胆囊胆管造影 CT(DIC‒CT)が代替手段となる.当院で経験したCaroli 病症例の造影 CT(図 1),MRI(図 2),ERCP(図 3)を提示する. 先天性疾患であるため,原因療法は困難であり,胆道感染や門脈圧亢進症に対する保存的治療が基本となる.a: T2 強調画像.高信号の拡張胆管に点状の無信号域を認める(矢印,central flow void sign).b:MR 胆管膵管撮影(MRCP).肝全体に肝内胆管の著明な拡張を認める.胆管からの造影を行うことで,肝内の囊胞状拡張(矢印)が胆管と交通していることを証明できる.治療233
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