症 例A先生： 循環器内科ローテーション中の初期研修2年目．内科の病棟管理には慣れてきたものの，循環器内科の知識はまだまだ勉強中．B先生： 若手循環器内科医．A先生の成長をサポートする指導医．第2章3ループ利尿薬絶対に使いこなせるようになりたい急性期の薬剤レベル1 収縮期血圧200mmHgの高血圧を指摘されているが未治療だった50歳男性（Xさん）．初発のCS1急性心不全で入院中．NPPV装着とニトログリセリンの持続静注，ループ利尿薬の静注で治療を開始．第3病日に酸素需要が消失した．B先生！ この患者さんですが，明日からループ利尿薬のオーダーが切れているので，つなげておきますね！この患者さんはCS1心不全の急性期を脱していて，血圧コントロールをしっかりすればループ利尿薬なしでもコントロールできそうだから，いったん投与は終了しよう．え？！ 心不全の患者さんってループ利尿薬を投与し続けるのがマストっていう感じではないんですか？？もちろん急性期に体液過剰が伴っている場合はループ利尿薬も必要だけど，心不全の慢性期の管理において予後を改善したという明確なエビデンスはないんだよ．そうだったんですね！ なんだか意外です……．第2章 心不全治療薬24
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