34はじめにChapter 22Chapter ADHDの診断と評価の実際・診察の待ち時間を利用して,質問紙により子どもの特性を確認することがよい.・ADHD特性の評価には,養育者記入のADHD評価スケール(ADHD—RS)やConners 3が有用である.・ASD特性の評価には,養育者記入の高機能自閉症スペクトラムスクリーニング質問紙(ASSQ)や対人応答性尺度(SRS—2)が有用である. どの子どもであってもADHD特性はある程度もっているとの感覚で,初診時から聴取できていた方が,のちの診察は行いやすいと考えられる.診察場面でいくつか尋ねていき,それをカルテに記載していくと煩雑であり,時間がかかってしまう.あらかじめ,初診時の待合室でADHD特性のことを紙面やタブレット等で尋ねておくのは効率的であると考える.ADHD評価スケール(ADHD—RS—IV,ADHD—RS—5)やConners 3(コナーズ・スリー)が有用である.また鑑別や併発も考慮して,一緒にASD特性も確認するのも一般的であろう.ASSQ(Autism Spectrum Screening Questionnaire,高機能自閉症スペクトラム・スクリーニング質問紙)や対人応答性尺度(Social Responsive-ness Scale Second Edition:SRS—2)は養育者へのASD特性の質問紙で,行動観察からASD特性を評価する小児自閉症評定尺度第2版(Childhood Autism Rating Scale Second Edition:CARS2)も有用である(表1).POINT~質問紙を使うのが便利!~03評価の手順
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