Case04Case035歳児健診でコミュニケーションが苦手なことを指摘されたFちゃん5歳児健診で保護者が支援を受け入れられなかったGちゃん102(是松聖悟)療育を開始後,人見知りは残るものの,少しずつ環境への適応ができるようになりました.教育委員会とも情報共有し,入学にあたり,教育委員会から健診やその後の情報を学校に申し送り,校内でも配慮してもらえています.5歳児健診にて,目が合わず,自分の話したいことを話し続けてコミュニケーションがとれないことを指摘されました.児童発達支援センター職員による療育相談と特別支援学校コーディネーターによる教育相談を受けました.そこで児童発達支援センターの利用を開始することと,特別支援学級をすすめられました.保護者は当初,受け入れることができませんでしたが,保育士や教育委員会とのたび重なる話し合い,児童発達支援センターの職員の意見なども聴き,特別支援学級での就学を決めました.入学後,楽しく学校生活を送っており,徐々に会話が成立するようになっています.5歳児健診前に,保育所から友人のものをとる,手をあげる,暴れるなどの情報がありましたが,健診では保護者からその相談はありませんでした.診察で多動傾向がみられたため,医師と保健師はフォローアップを提案しましたが,保護者には「様子をみたい」と言われました.ただし,保育所への情報提供の同意は得られたため,健診後カンファレンスで検討し,保育所で巡回相談などの福祉サービスを利用しながら,保育のなかでこどもが成長できるよう試みることにしました.やがて保護者から保健師にこどもの暴力の相談があったため,教育委員会の就学相談に加え,かかりつけ医に専門医療機関への紹介を依頼しました.入学後は少し落ち着きをみせていましたが,友人トラブルは残るため,投薬が開始されています.
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