2708上手なステロイドの使い方Q&A
4/14

Answer1Points2 NSAIDs)でコントロールできない急性炎症(たとえば,痛風・偽痛風などの炎症反応や免疫反応を迅速に抑制すべきときに使います.ステロイドの特徴は抗炎症作用と免疫抑制作用を併せもつことであり,中等量以上では両者とも強力である.アレルギー性または急性発作性の免疫・炎症反応を鎮静する場合には単回投与から1週以内の短期的使用が通例である.ステロイドは,免疫反応と炎症反応を同時に抑制することで,迅速かつ高確率に免疫介在性炎症性疾患(immune差mediated inflammatory disease:IMID)やアレルギー疾患をコントロールする場合に用いられる1).したがって,自己免疫疾患では第一選択薬となり,自己炎症性疾患における有効性は限定的である.急性アレルギー疾患であれば,単回投与から1週以内の短期的使用で十分である.非ステロイド性抗炎症薬(non差steroidal anti差inflammatory drugs:結晶性関節炎)に対しても強力な抗炎症効果のみを期待して短期的に使用する.また,Q41に記載されているように,重症感染症において致命的な免疫・炎症反応を制御するために,病原体に対する適切な化学療法にステロイドを併用することもある2).腫瘍に対する作用についてはQ37を参照されたい.Part 1ステロイド処方の基本 ステロイドとはそもそも何者なのか解  説どんなときにステロイドを使いますか?

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る