Ⅴ合併症・Ⅴトラブル対応201PD 液の注液，排液関連の問題出口部の問題図 1 血性排液 口絵 19PD 患者さんで鼠経ヘルニアの手術を行ったあと，一過性に血性排液がみられたが，その後，自然に消失した．時間の貯留後）で，多核白血球が 50％以上，❸透析排液培養陽性，のうち 2 項目以性排液，まれ）ⅠⅡⅢⅣⅥ123上を認める場合に腹膜炎と診断されるため，まずは PD 排液の沈渣で白血球数を確認し，その後に培養検査へ進みます（「PD 腹膜炎」参照，☞ p.158）◆血性排液（排液に血液が混じる）が出現することがあります（ 図 1 ）．一過性の所見で，経過観察でよいことが多いですが，腹痛など他の症状を伴っている場合は緊急での対応が必要な場合があります．◆原因としては，以下のようなものがあげられます．・ カテーテル挿入術後の早期の出血・ PD カテーテル先端が腹膜や腹腔内臓器（腸管）に接触することによる出血・ 月経や排卵時などの性周期に伴った出血（女性）・ 腎臓出血（突然の片側性の腹痛や背部痛に伴う血・被囊性腹膜硬化症（まれ）◆出血：多くの場合は，PD カテーテルを引っ張ってしまって出口部～トンネル部に小出血を起こしたことが原因です．自然に止血しますが，無自覚に引っ張りを繰り返して出血を繰り返すこともあります．また出口部に止血後の血液の凝血塊を認める場合がありますが，無理に剝がすと再度出血することがあるため，自然に剝がれるまで様子をみるように伝えます．◆痂皮：PD カテーテルの固定がゆるくカテーテルと出口部の皮膚が繰り返しこすれたり，衣服やベルト，カテーテルが出口部の皮膚を刺激することなどが原因で，出口部に痂皮が形成されます．これを剝がしても，再度，痂皮を形成するので，自然に痂皮Trouble 3 血性排液がでたTrouble 4 出口部の異常
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