◆腹膜透析(peritoneal dialysis:PD)で十分な透析を行うために重要なのは,036⁃小分子の尿毒素除去の指標として尿素除去の週間尿素 Kt/V があり,1.7以上が目標値として推奨されるが,必ず達成しないといけないというものではない.⁃中分子の尿毒素の指標として代表的なものにβ2MG があるが,PD での除去はあまり期待できず,残存腎機能によるところが大きい.残存腎機能の維持は生命予後に影響する.⁃「尿量+PD での除水」で適正な体液管理ができるというのも,適正透析として重要である.⁃尿毒素の除去だけにとらわれるのではなく,患者個々の人生の目標に即した目標指向型の PD 処方も大切である.❶尿毒素の除去と体液管理が適切に行えていること❷ 患者さんの諸症状や全身状態が安定し,種々の合併症の発生が最小限におさえられていること❸それによって良好な生命予後が期待されることです.ただし,それの達成だけが適正透析なのではなく,患者さん個々の人生の目標に即した「目標指向型の PD 処方」という考えも必要です.◆普段,血液検査の BUN や Cr 値などから,PD 治療で尿毒素が除去できているかどうかをみていますが,これらの数値は体格などの影響を大きく受けるため個人差が大きく,絶対的な目標値というものがありません.そこで,週間尿素 Kt/V を小分子のPOINT 1 尿毒素除去6適正透析とは?
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