2721視る内分泌代謝疾患診療マニュアル
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Check Point副腎疾患原発性アルドステロン症 ら の専門医 かイバドアス731 スクリーニング対象⿠高血圧患者すべてが望ましい⿠特に低 K 血症・若年・治療抵抗性・副腎腫瘍・中等度以上の血圧・心血管合併症,SAS 合併の高血圧2 スクリーニング方法⿠外来・座位・随時採血→ ARR 陽性+PAC →一定以上で陽性と判定⿠ARR(PRA) 100-200 または ARR (ARC) 10-40 は 境界域→暫定的に陽性とする3 機能確認検査⿠カプトプリル試験は外来で実施可能.世界的には生食負荷試験が主流⿠CCT にて ARR 100-200,SIT にて PAC 10-60 は境界域→暫定的に陽性とする4 病型診断⿠片側性か両側性かは治療方針決定に極めて重要5 副腎 CT⿠典型例での副腎腫瘍の存在は診断的に重要な所見⿠しかし,微小腺腫,両側性も多く,CT 陰性でも片側性を否定できない6 副腎静脈サンプリング⿠患者の手術希望の有無が適応の必要条件.低 K 血症・副腎腫瘍(+)例は片側性が多い⿠正 K 血症・副腎腫瘍(-)例は両側性が多い.LI が境界域では両側性,片側性が混在7 治療⿠片側性では副腎手術が第一選択.両側性あるいは手術希望がない場合は薬物治療⿠薬物治療は MR 拮抗薬が第一選択.3 種類の MR 拮抗薬の禁忌・慎重投与が異なる点に注意8 手術効果判定法 PASO 基準⿠血圧(clinical ruv)と内分泌学的効果(biochemical cure)に分けて判定1) 高血圧患者で随時の条件でスクリーニング検査を実施する.PAC と PRA の比率 ARR を用いるが,世界的には PAC と ARC による ARR が主流である.従来の RIA 法から CLEIA 法に測定法が変更となり,両者が乖離する例は暫定陽性と診断,個別医療を行う.手術希望例や片側性の可能性が高い例では AVS を検討する.患者を対象1.治癒可能な典型例を見逃さない2.軽症例は頻度が高く,両側性が多いため,個々の患者で病型診断の進め方,適応,薬物治療の選択を慎重に検討する

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