カルテはドイツ語「karte」に由来し,語源をたどるとパピルスを表す古代ギリシア語にたどり着きます.karte,card,carta はいずれもカードの意味をもちます.4カルテの語源た欧米の医学が日本に導入され,1948 年に医師法が制定されたときに初めてカルテに関して明記され,遅滞なく記載することが義務付けられました.1980 年代以降,problem oriented medical record(問題志向型診療録)が日本で広まり,1999 年に当時の厚生省がカルテの電子媒体による保存(電子カルテ)を認める通達を発表し,現在に至ります. カルテの語源はドイツ語の「Karte」です.Karte にはもともと診療録の意味はなく,単なるカードを示す言葉です.明治時代にドイツ医学が日本に導入された際に,どういうわけか診療記録を示す言葉として使われるようになりました.ドイツ人が診療の記録をカードに書く姿をみて,当時の日本人が勘違いしたのかもしれません.現在のドイツでは,診療記録は「krankenakte(kranke 患者+ akte 記録)」または「patientenakte(patient 患者+ akte 記録)」とよばれます. ちなみに,ドイツ語の「karte」はラテン語の「charta」に由来するといわれており,英語の「card」も同じ語源で,日本語の「かるた」も派生語の 1 つです.さらに,ラテン語の「charta」は,古代ギリシア語の「χάρτης(khartēs)」に由来し,これはパピルスを意味します(図 2). カルテという言葉のルーツがパピルスにあり,世界最古の医療情報がパピルスに記されていることを考えると,何か不思議なものを感じずにはいられません.記録するという営みを人類は何千年も前から続けています.21 世紀になり電子カルテという新たな媒体に記録するようになりましたが,そこに記載される医療情報の重要性は昔も今も変わりません.日本語「カルテ」日本語「かるた」古代ギリシア語「χάρτης(khartēs)」(パピルス)図 2カルテの語源とその派生語ラテン語「charta」ドイツ語「karte」英語「card」ポルトガル語「carta」
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