2726はじめて学ぶ小児血液・腫瘍疾患 改訂第2版
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● 血算なんて簡単だから,今さら教えてもらわなくてもよいと思っている方へ,それは本当だろ● 血算は容易に検査依頼できるために,毎日のようにみているからこそ,なかなかに奥が深い.● 短時間で効率よく,安価に,しかも低侵襲で正しく診断することが,診療現場には求められる.168血算の異常をみたら,手技による血液凝固や溶血がないか? を,まずは疑う.小児の基準範囲は年齢によって異なるので,おおまかな変化は覚えておくとよい.急性の造血障害では最初に血小板または好中球が減ることを知っておく.高度の貧血(Hb<7.0 g/dL)があり,網赤血球数が著減(<20,000/μL)または著増(>200,000/μL)している場合は専門医に直ちに紹介する.白血球数が<1,000/μL または好中球数が<500/μL の場合は専門医に直ちに紹介する.発熱を伴っていれば緊急搬送する.血小板数が<20,000/μL であり,止血困難なら直ちに搬送する.発熱や汎血球減少症,多臓器疾患があればさらに危険である.血算なんて簡単だと侮らない.小球性貧血(MCV<80 fL)をみたときに,血清鉄が低値であるだけで鉄剤を使うのは御法度.血清フェリチンを追加検査する.血小板減少,白血球正常,貧血なしの場合,免疫性血小板減少症(ITP)と短絡的に考えない.目視血液像(好中球,芽球),網赤血球数,LDH,尿酸を追加検査する.血小板減少症患者には非ステロイド性抗炎症薬は安易に使わないように指導しておく.出血を助長する可能性がある.うか?本項では血算をみるコツについてまとめる.安価な血算から必要十分な情報をいかに引き出すか,に医療者としての真価が問われる.To DoTo DoTo DoはじめにNotNot1 血算の見方

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