2738即実践 MASLD・MASH診療マスターガイド
8/10

運動処方の患者別の組み立てとして,図1のようなフローチャート(案)が考えられる.初期評価に基づき,運動耐容能や合併症に伴う運動リスク,あるいは個人の運動に関する嗜好などを総合的に判断しながら,適切な運動内容を個別に設計していくことが重要である.初期評価プロセス病歴や合併症,服薬状況などを把握する.Borgスコア,LFIなどでの評価も併用し,実行可能性の高い運動の強度・頻度・時間,およびリスクを明確化する.また,運動経験やモチベーションを確認することで,その後の継続性を高めることができる.運動処方のデザイン初期評価プロセスで得られた評価(運動耐容能)や個人の嗜好に基づき,具体的な運動プログラムを決定する.中等度の運動は,週150分以上を目標とする.あわせて,食生活など生活習慣の見直しやカウンセリングなども行う.運動プログラムの実施低負荷から徐々に強度を上げ,患者の身体的・心理的適応を促す.また,定期的なフォローアップを行い,運動負荷の再評価と動機づけを継続する.効果測定(体重,血液検査,肝硬度測定等)を行い,必要に応じてプログラムを修正する.個別運動処方実践例:低強度のヘパトサイズ Ⓡの効果筆者らは,佐賀大学医学部附属病院肝疾患センターの高橋らと連携し,臥位や座位など,患者の体調や安全性に配慮した多様な体位で実施可能な運動プログラム「ヘパトサイズ ®」を考案した(https://sagankan.med.saga-u.ac.jp/illness-treatment/4767.html).「ヘパトサイズ ®」は,脂肪肝の改善を主たる目的とし,①体力に自信がない方への初級プログラム,②転倒などのリスクがあるサルコペニア・フレイル用プログラムのほか,③外来診療でリクエストの多かった体力に自信がある方向けの中級プログラムなど,より個別のニーズにあわせたプログラムを準備していることが特徴である.ヘパトサイズ Ⓡを60週間にわたって行った症例について,どのように運動プログラムを作成し,実践に至ったかを提示す脂肪肝のための運動動画~やってみよう!へパトサイズ ®!~(佐賀大学医学部附属病因肝疾患センター:https://sagankan.med.saga-u.ac.jp/illness-treatment/4767.html)運動処方:患者別組み立てガイドColumnColumn1212180

元のページ  ../index.html#8

このブックを見る