2755リウマチ・膠原病診療スタンダード
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監修 藤本 学大阪大学大学院医学系研究科皮膚科学 教授 小寺雅也先生は,“手練れ”の臨床家です.中京病院という市中の大規模病院における膠原病リウマチセンター長として,長年にわたりリウマチ・膠原病診療の第一線に立ち続けると同時に,多くの後進の若手医師を育成してこられました.その豊富な経験と幅広く深い知識は,全国的にも稀有な存在です.本書は,そうした小寺先生の頭の中を覗いてみることができる一冊であり,診察現場における目の付け所,考え方,そして判断に至るまでの道筋について,小寺先生の思考のかたちを“疑似体験”することができます. リウマチ・膠原病の診療は,近年めざましい進歩を遂げています.それに伴って情報量は飛躍的に増大し,常にアップデートが求められる時代となりました.そのなかで医師に本質的に求められるのは,単なる知識量ではなく,診療の道筋をどのように組み立てるかという思考の枠組みです.本書の大きな特徴は,皮膚所見という「入口」から全身の病態へとつなげていく思考の流れを実践的に提示しているところにあります.総論から各論へと自然に流れる構成のなかで,視診・触診の要点,疾患を疑うための着眼点,検査の組み立て方,重症度評価,治療選択,さらには患者指導や長期管理に至るまで,一貫した臨床的視点がわかりやすく示されています.単なる知識の整理ではなく,「診察室で次に何を考えるか」「どの時点で何を決断するか」という具体的な判断のプロセスが丁寧に示されていることこそ,本書が“診療スタンダード”と呼ぶにふさわしい所以といえるでしょう. さらに特筆すべきは,本書が小寺先生の単著であるという点です.多人数による分担執筆では得がたい視点と記述の統一性,思考と臨床哲学の一貫性が,本書全体の基調を形作っています.また,随所に示される「Dr. 小寺の Clinical Insight」は,まさに手練れの臨床家ならではの洞察と重みを備えています. 本書は,必要なエッセンスを過不足なく凝縮しながらも,全体を無理なく通読できる分量にまとめられています.忙しい臨床の合間にも一冊を通して読み進めることができ,知識が断片化することなく体系として身につく構成となっている点も大きな魅力です.専攻医や若手医師はもちろん,経験ある医師にとっても自らの診療を見つめ直す契機となるでしょう.本書が多くの医師の日常診療を支える一冊となり,膠原病患者さんの診療向上につながることを心より願っています. 2026 年 3 月ii刊行にあたって

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